本記事では、ネクストモンスターとの呼び声が高い日本ボクシング界の天才・中谷潤人選手について、戦績やファイトスタイル、特徴など、中谷選手のその強さについて解説していきます。
よろしくお願いします。
プロフィール
渡米前日本でのラスト練習でした🥊
— 中谷潤人 JUNTO NAKATANI (@BoxerJunto) March 28, 2023
ロサンゼルスでしっかり仕上げて、
ラスベガスへ、気合い入れて頑張ります
感謝!感謝!
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名前 | 中谷潤人 |
生年月日 | 1998年1月2日 |
デビュー | 2015年4月26日 |
出身地 | 三重県東員町 |
身長 | 172cm |
リーチ | 170cm |
タイプ | 左ボクサーファイター |
階級 | フライ級 (50.80キロ) スーパーフライ級 (52.16キロ) バンタム級 (53.52キロ) |
実績 | 世界3階級制覇 |
現在は、WBC世界バンタム級チャンピオンを保持している。15歳という若さで単身アメリカにボクシングを学びに行くなど、その類稀なる努力の結果が今の素晴らしい成績に結びついているのではないだろうか。日本ボクシング界の若手エースである。
戦績
アマ戦績 16戦14勝2敗
プロ戦績 27戦27勝(20KO)無敗
世界戦戦績 7戦7勝(6KO)無敗
※2024年2月24日時点
プロ戦績27戦27勝(20KO)と未だ無敗の好成績を残している。更には、KO率が驚異の74%、世界戦ではなんとKO率85%と軽量級とは思えないほどのKO率の高さを誇る素晴らしい好成績をおさめている。
2024年2月24日、バンタム級に階級を上げた初戦。いきなりチャンスが訪れた。相手は、ノニトドネアを破り王者となった強豪・アレハンドロ・サンティアゴ。試合は中谷が終始試合を圧倒。判定でも十分に勝てる余力を残しながらも、左ストレートでしっかりと沈め、6ラウンドTKO勝利。圧倒的な強さを見せつけた、非常に素晴らしい1戦となった。
今後、実現するかは未定だが、強豪ぞろいのバンタム級で井上拓真やジェイソン・マロニー、エマヌエル・ロドリゲスなど強い相手とのマッチメイクが増えてくると思われるため、この無敗記録をどこまで伸ばしていけるか非常に注目である。
試合実績
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
1 | 2015年4月26日 | 〇 | 1R 1:33 | TKO | 糸賀純一(広島三栄) | 日本 | プロデビュー戦 |
2 | 2015年7月17日 | 〇 | 4R 1:06 | TKO | 小久保聡(三迫) | 日本 | |
3 | 2015年11月22日 | 〇 | 4R | 判定3-0 | マグナム西田(厚木ワタナベ) | 日本 | |
4 | 2016年1月28日 | 〇 | 3R 2:17 | TKO | 富岡哲也(REBOOT) | 日本 | C級トーナメント決勝戦 |
5 | 2016年4月28日 | 〇 | 1R 1:43 | TKO | ユッタナー・シーサケットパッタナー | タイ | |
6 | 2016年7月27日 | 〇 | 2R 0:15 | TKO | 村松崇(協栄山神) | 日本 | 2016年東日本フライ級新人王予選 |
7 | 2016年10月4日 | 〇 | 2R 終了 | TKO | 田中公士 (三迫) | 日本 | 2016年東日本フライ級新人王予選 |
8 | 2016年11月13日 | 〇 | 1R 1:40 | TKO | 山田大輔(REBOOT) | 日本 | 2016年東日本フライ級新人王決勝戦 |
9 | 2016年12月23日 | 〇 | 4R | 判定3-0 | 矢吹正道(薬師寺) | 日本 | 全日本フライ級新人王決勝戦 |
10 | 2017年2月19日 | 〇 | 2R 0:43 | TKO | ミンクワン・アールアールナコンパトム | タイ | |
11 | 2017年4月16日 | 〇 | 4R 0:53 | TKO | ジョエル・タドゥラン | フィリピン | |
12 | 2017年5月16日 | 〇 | 6R | 判定2-0 | 工藤優雅(マナベ) | 日本 | 初代日本フライ級ユース王座決定トーナメント準決勝 |
13 | 2017年8月23日 | 〇 | 6R 2:01 | TKO | ユーリ阿久井政悟(倉敷守安) | 日本 | 初代日本フライ級ユース王座決定トーナメント決勝戦 |
14 | 2018年1月20日 | 〇 | 1R 1:56 | KO | ジェロニル・ボレス | フィリピン | |
15 | 2018年4月15日 | 〇 | 8R 0:43 | 負傷判定3-0 | マリオ・アンドラーデ | メキシコ | |
16 | 2018年7月7日 | 〇 | 3R 0:36 | KO | デクスター・アリメンタ | フィリピン | |
17 | 2018年10月6日 | 〇 | 8R | 判定3-0 | 小坂駿(真正) | 日本 | 2018年度日本フライ級最強挑戦者決定戦 |
18 | 2019年2月2日 | 〇 | 9R 0:23 | TKO | 望月直樹(横浜光) | 日本 | 日本フライ級王座決定戦 |
19 | 2019年6月1日 | 〇 | 1R 1:23 | KO | フィリッピ・ルイス・クエルド | フィリピン | |
20 | 2019年10月5日 | 〇 | 6R 2:02 | TKO | ミラン・メリンド | フィリピン | |
21 | 2020年11月6日 | 〇 | 8R 2:10 | KO | ジーメル・マグラモ | フィリピン | WBO世界フライ級王座決定戦 |
22 | 2021年9月10日 | 〇 | 4R 0:32 | TKO | アンヘル・アコスタ | プエルトリコ | WBO防衛1 |
23 | 2022年4月9日 | 〇 | 8R 2:20 | TKO | 山内涼太(角海老宝石) | 日本 | WBO防衛2 |
24 | 2022年11月1日 | 〇 | 10R | 判定3-0 | フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア | メキシコ | スーパーフライ級10回戦 |
25 | 2023年5月20日 | 〇 | 12R 2:42 | KO | アンドリュー・モロニー | オーストラリア | WBO世界スーパーフライ級王座決定戦 |
26 | 2023年9月18日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | アルヒ・コルテス | メキシコ | WBO防衛1 |
27 | 2024年2月24日 | 〇 | 6R 1:12 | TKO | アレハンドロ・サンティアゴ | メキシコ | WBC世界バンタム級タイトルマッチ |
ファイトスタイル・能力
中谷は、サウスポースタイルのボクサーファイタータイプ。
技巧派でありながらも、KOできる速攻攻撃も可能とする、まさに超万能型の選手だ。
また、軽量階級の中で身長・リーチ共、かなり大きくフィジカルに恵まれた選手でもある。
オフェンス
攻撃面では、リードジャブやストレート系のパンチなどどれもキレがあり1級品だ。長い手足を活かしたアウトボクシングスタイルは、同階級の選手の中で非常に有効的な戦法となる。そして、多彩な攻撃が可能であり、中でもアッパーカットが非常に強力である。
長いリーチを活かしたアウトボクシングからのアッパーカット、インボクシングの間合いからの両手のアッパーカットなど、どちらの距離間でも、とてつもなく上手くアッパー攻撃を当てることができる。普通のボクサーではあまり見られない、様々な角度からアッパーカットを打つことができるため、彼の特徴的な攻撃の1つだといえるのではないだろうか。
アンドリューマロニー戦では、その得意のアッパーカットが何度も命中し、2ラウンドに早くもダウンを奪っている。
また、中谷のもう1つの強みとして、身体を折りたたみながら打つ、左カウンターも非常に強力である。
なぜその体勢からそんな攻撃が打てるのかと思うほど、身体を右へと逃がしながら、ショットガンのごとく左のカウンターを打つことがある。肩の間接が柔らかいため常人では打てない角度の攻撃を可能としている。
中谷は、ボクシングの基本的な動きを身に付けながらも、アッパーカットや左カウンターなどの普通なら有り得ない角度のパンチも打てる、非常にオフェンステクニックに優れた芸術的なボクサーである。
ディフェンス
ディフェンス面に関しては、バックステップ、ウィービング、スウェーなど基本的なテクニックを備え、非常に安定感がある。
フィジカルに恵まれた中谷は、やはり相手からインボクシングを仕掛けられやすい傾向にあるのだが、常に脚を動かしバックステップのモーションを入れ続け、相手を中に入らせないようにすることが容易に可能である。
たとえ入られても、瞬時に空間を作り得意のアッパーカットを狙ったり、カウンター攻撃を打って、すぐさまステップバックするなど、相手のやりたいことを全て防いでしまう。
スタミナ面に関しては、直近の試合で12ラウンド目まで常に脚を動かし続けていたので、スタミナも十分にある選手である。
しかし、その体格からかボディ攻撃を良く被弾するシーンが多くみられる。これまでの試合で中谷がボディを効かされたシーンを見たことが有る訳ではないのだが、彼がピンチに陥るとするなら、ボディ攻撃の被弾が鍵になってくるのではないだろうか。
ボクシング動画紹介
ここで参考に、中谷潤人選手VSアンドリュー・マロニー選手の試合をご紹介します。この試合は、3度のダウンを奪うなど中谷選手の圧勝劇が観られる試合となっています。特に最後の攻撃は、本当に素晴らしい芸術的なKOですので、ぜひご覧ください。
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