那須川天心選手の戦績と強さ分析【ボクサー紹介】

ボクサー強さ解説
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本記事では、神童・那須川天心選手について、戦績とその強さについて解説していきます。ボクシング界で非常に注目されている選手の一人ですので、ぜひご覧ください。よろしくお願いします。

プロフィール

名前那須川天心
生年月日1998年8月18日
出身地千葉県松戸市
身長165cm
リーチ165cm
タイプ左ボクサーファイター
階級スーパーバンタム級 (55.34キロ)
実績キック戦績全勝
武尊選手に勝利(THE MATCH)

現在は、キックボクシングからボクシングへ転向し、プロデビューから2戦2勝と見事な成績をおさめている。ボクシング戦績、わずか2試合と経験が浅く、とてもテクニックのある選手だが、まだまだ伸びしろのある今後のボクシング界の若手有望選手の一人だ。

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戦績

キック戦績 42戦42勝(28KO)無敗
MMA戦績 4戦4勝(3KO)無敗

プロボクシング戦績 2戦2勝(0KO)無敗

※2023年9月18日時点

有明アリーナで与那覇勇気とのプロデビュー戦をおこない、大差判定で勝利した。その後におこなわれたメキシコ国内チャンピオンとの2戦目でも試合を終始圧倒し、大差判定で勝利。どちらもKOとはならなかったが、デビュー2戦目とは思えないほどテクニカルで、見ごたえのあるボクシングを披露している。神童と呼ばれる彼の格闘技の伝説がどこまで続くのか、無敗のまま世界チャンピオンにまで到達できるのか、非常に大注目の選手だ。

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ファイトスタイル

ボクシングの試合データがあまりにも少ないため、あくまで今回の分析は与那覇勇気・ルイスグスマンとの戦い方のみから考察しています。

那須川天心選手は、ボクサーファイタータイプのサウスポースタイルです。アウトボクシングよりの戦術を得意とし、身のこなしやテクニック、試合での振る舞いなどは、もはやベテランの領域です。

キック時代から大一番で勝利し続けた天才です。試合慣れしている余裕のある姿は、彼の素晴らしい強みだと思われます。

オフェンス

ハンドスピードが早く、パンチの軌道がまっすぐで、非常にコンパクトに打ちます。右ジャブが特に、はやく、さらに当て勘が良いため、無駄打ちが少なく高い的中率の攻撃を正確に、なおかつ丁寧に打ちます。上下の打ち分けも丁寧で、ボクシングテクニックは非常に高いです

右の上下の攻撃の軌道が似ているため、相手からしたら上か下のどちらにくるのか推測しにくく、有効な攻撃の一つだと思われます。

与那覇への攻撃

与那覇選手との試合では、ジャブが届く距離を保ちつつ、天心選手の得意の距離からの試合展開が多くありました。与那覇選手が容易に近づいてくるのに合わせ、カウンター攻撃を多く当てていました。

グスマンへの攻撃

2戦目のグスマンとの試合でも、同様にリードジャブを有効的に当てていましたが、与那覇戦の時よりも、キレやパワー・スピードが更に増していました。

更にグスマンとの試合でみせた両手フック攻撃は非常に素晴らしかったです。試合全体でみせた左フックカウンター、更には7ラウンドでダウンを奪った右フックカウンターと両ハンドのフック攻撃でダウンを奪うシーンまで演出し、与那覇との試合では見られなかったキレのあるフック攻撃は非常に見応えがありました。

客を魅了する攻撃

また、天心選手の最も大きな特徴としては、客に魅せる攻撃を打つところです。パフォーマンス的な攻撃を可能とすることが彼の持ち味であり、他のボクサーではあまりみれない才能だと思います。

今後の課題

2戦目までで不足する点としては、グスマンとの試合でKOを奪える展開が何度もあったかと思いますが、カウンター待ちの積極性に欠ける姿勢となってしまい倒しに行けなかったところにマイナス面があるかなと感じました。天心選手のボクシングは、倒しに行くというよりかは、負けないボクシングとい言葉が似合うスタイルです。ディフェンスに重視した重心となっているため、所々だす攻撃に体重があまり乗っておらず、少しディフェンシブになりすぎていることがあるのかと思われます。

2度のダウンを奪ったどちらの場面でも、グスマンは明らかに守りに徹し両手ガードで足を使い逃げながら、体力の回復を待っていました。その場面でも天心選手はカウンター狙いの姿勢を崩さなかったため、攻めればKOできる場面で決めきれなかったのではないかと思われます。時折みせるコンビネーション攻撃も、後ろ重心のためか4発、5発と連打が続く訳ではなく単発となってしまうことが見受けられます。

これまでの2戦をまとめると、天心選手は、一発の威力があるというよりかは、技術力で勝負するテクニカルなタイプだと思います。

ディフェンス

クリンチワーク、ステップバック、スウェー、ウィービングと多くのディフェンス技術も見られ、ディフェンステクニックも非常に高い選手だと思われます。

更にグスマンとの試合では、ショルダーブロックによって相手の攻撃を交わしていました。非常にテクニカルなディフェンスだと感じました。

キック時代からもそうでしたが、間合いの近い距離でのディフェンスが特に上手いです。相手の動きをしっかりとクリンチで止めて、そこから離れ際に瞬時に攻撃へ切り替えるなど、攻防の切り替えが良く、本当に高いテクニックを持っている選手です。

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那須川天心選手の分析

これまでの内容を踏まえまして、私なりに那須川天心選手の特徴・能力について分析しました。

まだ、2試合と経験が浅いため、少し厳しめに付けてみました。

テクニック面

オフェンス・ディフェンスのテクニックは、デビュー戦の立ち振る舞いから既に高いテクニックを持っている選手だと分析し、高めの評価としました。

スタミナ面

与那覇との試合では、天心選手が5ラウンド目以降に少し疲れがあるようにみえました。特に最後の6ラウンドに関しては手数が明らかに少なくなり、最後の10秒からの天心選手のラッシュは的中率がかなり悪くなっていました。

天心選手のデビュー戦の課題として挙げられていたスタミナ面に関しては、2戦目、8回戦のグスマンとの試合では、8ラウンド目まで疲れなどはあまり感じられず最後まで豊富な手数が見られましたので、成長していると感じ、デビュー戦の時よりも高い評価に修正させていただきました。

しかし、キックボクシングではMAX3ラウンドに対し、ボクシングはMAX12ラウンドあるため、スタミナ面やペース配分はこれまでと全く別の競技になり、今後とも10回戦、12回戦とラウンドが増えていきますので、まだ課題を解決できた訳ではありません。今後ともスタミナに関しては注目のポイントかと思われます。

課題

また、今後の課題としては、コンビネーション攻撃の追撃、それに伴う戦略的なバトルプランが課題となるのではないでしょうか。

グスマンとの試合ではダウンを奪い、明らかに相手の手数がなくなり追い詰められる場面になったときでも、カウンター待ちの姿勢となってしまい、ファンの期待するノックアウト勝利とはなりませんでした。あれほどダメージを負わせた場面でカウンター待ちをとってしまうのは負けないための戦略としては良いと思いますが、ファンが喜ぶかというとそれは違うのかなと思います。

またコンビネーション攻撃が単発となってしまうのもKOに持っていけなかった原因のひとつなのかと思います。あれだけ力の差が明白にでていたグスマンとの試合でも、常にディフェンスに意識があるためか重心が後ろにあり、体重の乗った攻撃の数は少なかったように思います。また、後ろ重心だと相手の攻撃に瞬時に対応できるメリットは生まれますが、コンビネーションを5発6発と続けられなくなるデメリットもできてしまいます。そういった場面に応じての攻防の切り替えが今後の課題になってくるのではないかと感じました。

3戦目では、いかに追い詰めてノックアウトまで持っていくパワーコンビネーションとバトルプランを作れるか非常に注目してみたいと思います。

色々と賛否はありますが、天心選手は格闘技の才能の塊で、どの技術も非常に完成度が高く、ボクシングに適応していることは間違いありません。まだまだ伸び代があると思いますので、今後の活躍が非常に楽しみです。

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今後の試合予定

現在、次戦は未定となっています。おそらく来年年明けの1月か2月ごろに3戦目が開催されるのではないかと言われています。公式の発表がありましたら、更新させていただきます。

本記事は、以上になります。皆さんも今後の那須川天心選手の活躍に是非注目してみてください。
最後までご覧いただきありがとうござい

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