プロボクシング界で注目度を一気に高めている存在といえば、やはり武居由樹である。かつてキックボクシングの舞台で華々しい戦績を残し、その後プロボクサーへと転向した彼は、持ち前のセンスとパワーを武器に短期間でトップ戦線に食い込むだけの実力を見せている。サウスポースタイルから繰り出される多彩な攻撃は観客を沸かせ、さらに恐ろしいほどのKO率が彼の強さを証明している。まだキャリアの浅い段階にあるにもかかわらず、すでに完成度の高さを見せつけるこのファイターが、どのようなファイトスタイルを持ち、どこに強みと課題があるのかを徹底的に掘り下げていく。
プロフィール
次戦12月26日(火)有明アリーナ
— 武居 由樹 Yoshiki Takei (@tankiti000) October 25, 2023
武居由樹らしくバチっと倒して勝つ!
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| 名前 | 武居由樹(たけい よしき) |
| 生年月日 | 1996年7月12日 |
| デビュー | 2021年3月11日 |
| 出身地 | 東京都足立区 |
| 身長 | 170cm |
| リーチ | 173cm |
| タイプ | 左ボクサーファイター |
| 階級 | バンタム級 (53.52キロ) スーパーバンタム級 (55.34キロ) |
| 実績 | 元Krushバンタム級王者 元K-1 WORLD GPスーパーバンタム級王者 |
武居由樹(1996年7月12日生まれ)は、大橋ジム所属のプロボクサーであり、元キックボクサー。元WBO世界バンタム級王者であり、キックボクシング時代にはK-1 WORLD GPスーパーバンタム級王者としてその名を轟かせた。
プロボクシングへ転向後は、トレーナーに元世界チャンピオンの八重樫東を迎え、さらに成長を続けている。ボクシングデビューから8戦連続KO勝利という驚異的な成績を残しており、その強さは国内外から高く評価されている。
戦績
キック戦績 25戦23勝(16KO)2敗
プロ戦績 13戦12勝(9KO)1敗
世界戦戦績 4戦3勝1敗
※2026年5月2日時点
ボクシング試合実績
| 戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 結果 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
| 1 | 2021年3月11日 | 〇 | 1R 1:43 | TKO | 高井一憲(中日) | 日本 | プロデビュー戦 |
| 2 | 2021年9月9日 | 〇 | 1R 2:57 | TKO | 竹田梓(高崎) | 日本 | |
| 3 | 2021年12月14日 | 〇 | 1R 0:59 | TKO | 今村和寛(本田F) | 日本 | |
| 4 | 2022年4月22日 | 〇 | 2R 1:22 | TKO | 河村真吾(堺春木) | 日本 | |
| 5 | 2022年8月26日 | 〇 | 5R 2:07 | TKO | ペテ・アポリナル | フィリピン | OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ |
| 6 | 2022年12月13日 | 〇 | 11R 2:17 | TKO | ブルーノ・タリモ | オーストラリア | OPBF防衛1 |
| 7 | 2023年7月25日 | 〇 | 3R 1:08 | KO | ロニー・バルドナド | フィリピン | |
| 8 | 2023年12月26日 | 〇 | 2R 2:23 | KO | マリオ・ディアス | メキシコ | |
| 9 | 2024年5月6日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | ジェイソン・マロニー | オーストラリア | WBO世界バンタム級タイトルマッチ |
| 10 | 2024年9月3日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | 比嘉大吾(志成) | 日本 | WBO防衛1 |
| 11 | 2025年5月28日 | 〇 | 1R 2:07 | TKO | ユッタポン・トンデイ | タイ | WBO防衛2 |
| 12 | 2025年9月14日 | × | 4R 1:21 | TKO | クリスチャン・メディナ | メキシコ | WBO陥落 |
| 13 | 2026年5月2日 | 〇 | 10R | 判定2-0 | ワン・デカン | 中国 |
衝撃のTKO初黒星
2025年9月14日、名古屋のIGアリーナで行われたバンタム級世界タイトル戦は、静かなる衝撃で会場を包み込んだ。王者武居由樹に挑んだのは、無名ながら実力者として警戒されていたクリスチャン・メディナ。序盤から主導権を握ったのはメディナであった。1ラウンド、狙い澄ましたフックで武居からダウンを奪うと、その後も一切の迷いなく圧力をかけ続け、王者のリズムを徹底的に崩していった。
武居も意地を見せ、第3ラウンドにはボディで反撃の兆しを作ったが、流れを引き戻すには至らなかった。迎えた第4ラウンド、メディナはロープ際に追い込み、逃げ場を封じた上でアッパーを連打。レフェリーが試合を止め、4回1分21秒TKO決着となった。この勝利は単なる番狂わせではない。徹底した分析と覚悟をもって弱点を突き続けたメディナの戦略が結実した、必然の勝利であった。
敗戦からの再起戦
武居由樹は再起戦でワン・デカンに判定2-0で勝利した。有効打では上回り、ポイントマストシステムに照らせば成立する結果である。しかし内容は厳しく、前に出続ける相手に対して主導権を握り切れず、距離を取り続ける消極的な展開が目立った。再起戦として求められていた「変化」や「進化」は、はっきりと示せたとは言い難い試合である。
終盤にかけては被弾も増え、手数と好戦性では相手に上回られる場面も多かった。判定発表時に会場からブーイングが起きたのは、その試合内容を象徴している。勝利という結果は残したが、本人が納得できないのも当然であり、課題を強く突きつけられる再起戦となった。ここから何を変えるのか、その答えが問われている。
ファイトスタイル・能力

武居由樹はサウスポーのボクサーファイタータイプである。サウスポー特有の角度を活かし、左ストレートを中心に組み立てることができる上に、単にテクニックだけではなく爆発的なパワーを兼ね備えているのが大きな特徴だ。ボクシングセンスが非常に高く、試合の流れを読む力や相手との距離感をつかむ感覚に優れている。プロとしての戦績はまだ浅いにもかかわらず、その完成度はすでに世界レベルに近いといっても過言ではない。タイミングの良さ、スピード、そして一撃必殺の破壊力を兼ね備えており、どの攻撃からでも試合を終わらせることができる点が最大の魅力である。中間距離を主戦場とし、ステップでリズムをつかみながら一気に飛び込むスタイルはまさに攻撃的なボクサーファイターの典型である。
オフェンス
武居の攻撃は一言で表すならば超攻撃型のパワーファイトである。
左右どちらのパンチでも相手を沈めることができる点が特筆すべき強みである。特にフック系のパンチを得意とし、右フックや左ストレートでダメージを与え、そこから連続攻撃で一気に畳みかける。左右のボディ攻撃の威力も絶大であり、キックボクシング時代から培った打ち込みの技術がボクシングにそのまま活かされている。ボディへのパンチは相手のスタミナを削り、動きを止め、試合の後半で勝負を決定づける大きな武器となっている。
攻撃の特徴はその思い切りの良さだ。中間距離から一瞬で飛び込み、強烈なパンチを打ち込む姿は観客を魅了する。一撃必殺の爆発力があるため、常に試合を盛り上げることができる。だが、その一方で大きな踏み込みを利用した攻撃は、もし読まれてかわされればカウンターを被弾するリスクも抱えている。攻撃が鋭いからこそ、その裏に潜む危うさもまた存在しているのである。
ディフェンス
防御面においては、オープンスタンスをベースとしたスタイルをとることが多い。足幅を大きく開き、そこからバックステップやスウェーで攻撃を外すディフェンスを得意としている。つまり中距離から長距離にかけては非常に高い回避能力を発揮できる選手であるといえる。
しかし、近距離戦になるとその防御はやや甘さを見せる。顔の前でしっかりと両手を固めるガードタイプではないため、インファイトの場面では被弾するシーンも見られる。これは彼の課題の一つといえるだろう。また、パンチの軌道に独特の癖があり、下から上へ打ち上げるようなフォームを多用するため、その瞬間や打ち終わりにガードが甘くなる。ここは相手に狙われやすいポイントであり、防御面での弱点として浮き彫りになっている。
つまり、ディフェンスは距離があれば問題ないが、近距離での戦いではガード技術の向上が不可欠である。攻撃力が圧倒的に高いからこそ、防御面を改善できればまさに死角のないファイターへと進化できるはずだ。
バンタム級主要選手
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