ボクシングは、体重別に階級が設けられているスポーツです。
ボクシングの階級は男女とも17階級存在し、スター選手を多く輩出するヘビー級を最も重い階級とし、海外の強豪たちが多く存在する中量級、日本ボクシング界トップ選手の井上尚弥や4階級制覇王者の井岡一翔が活躍する軽量級があります。
ここでは、全階級を総合した最強のボクサーを決めるパウンドフォーパウンドランキングについて
また、ボクシングのWBA・WBC・WBO・IBFなどの世界王座認定主要4団体について解説していきます。よろしくお願いします。
パウンドフォーパウンドとは
PFP(パウンド・フォー・パウンド)とは、全階級の選手の体重差がないと仮定し、ボクサーたちが同じ条件で戦った場合、誰が最強かを評価するランキングです。階級を超えて真の王者を決めるこのランキングは、ボクシングファンや専門家の間で特に注目されています。
現在、多くのボクシングメディアが独自のPFPランキングを発表していますが、ここでは、特に権威ある2つのランキング、米専門誌「ザ・リング」と米スポーツ専門局「ESPN」のパウンド・フォー・パウンドランキングをご紹介します。
ザ・リングのPFPランキング
順位 | 選手名 | 戦績 |
1位 | オレクサンドル・ウシク | 22戦22勝(14KO)無敗 |
2位 | 井上尚弥 | 27戦27勝(24KO)無敗 |
3位 | テレンス・クロフォード | 41戦41勝(31KO)無敗 |
4位 | サウル・カネロ・アルバレス | 65戦61勝(39KO)2敗2分 |
5位 | アルツール・ベテルビエフ | 20戦20勝(20KO)無敗 |
6位 | ディミトリー・ビボル | 23戦23勝(12KO)無敗 |
7位 | ガーボンタ・デービス | 30戦30勝(28KO)無敗 |
8位 | エロール・スペンスジュニア | 29戦28勝(22KO)1敗 |
9位 | ジェシー・ロドリゲス | 20戦20勝(13KO)無敗 |
10位 | 中谷潤人 | 28戦28勝(21KO)無敗 |
「ESPN」のPFPランキング
順位 | 選手名 | 戦績 |
1位 | オレクサンドル・ウシク | 22戦22勝(14KO)無敗 |
2位 | テレンス・クロフォード | 41戦41勝(31KO)無敗 |
3位 | 井上尚弥 | 27戦27勝(24KO)無敗 |
4位 | ディミトリー・ビボル | 23戦23勝(12KO)無敗 |
5位 | サウル・カネロ・アルバレス | 65戦61勝(39KO)2敗2分 |
6位 | アルツール・ベテルビエフ | 20戦20勝(20KO)無敗 |
7位 | ガーボンタ・デービス | 30戦30勝(28KO)無敗 |
8位 | シャクールスティーブンソン | 22戦22勝(10KO)無敗 |
9位 | ジェシー・ロドリゲス | 20戦20勝(13KO)無敗 |
10位 | テオフィモ・ロペス | 22戦21勝(13KO)1敗 |
ボクシングの世界主要4団体
プロボクシングの世界王座認定団体には以下の主要4団体があります
団体名 | 設立年 |
WBA(世界ボクシング協会) | 1921年 |
WBC(世界ボクシング評議会) | 1963年 |
IBF(国際ボクシング連盟) | 1988年 |
WBO(世界ボクシング機構) | 1983年 |
WBA(世界ボクシング協会)
WBAは1921年にアメリカで設立された団体です。主要4団体の中で最も古くに設立された団体で、現在はパナマを本拠地としています。日本人ファイターが多くチャンピオンになっている団体でもあります。
団体の特徴としては、正規王者として優れた戦績を残したファイターに「スーパー王者」として認定される制度があることという点です。
チャンピオンベルトは黒色です。1ラウンドで3度のダウンがあった場合にKOが成立する「スリーノックダウン制」を採用しています。
WBC(世界ボクシング評議会)
WBCは1963年に設立されました。初期はWBA傘下に位置しましたが、1966年に完全分裂しました。本拠地はメキシコシティになります。
団体の特徴としては、加盟国が主要4団体で最多の160か国を超えており、今ではWBAよりも権威が高いとまで言われています。
チャンピオンベルトは緑色です。続行不能と判断されない限り試合が継続される「フリーノックダウン制」を採用しています。
IBF(国際ボクシング連盟)
IBFは1983年に設立されました。アメリカのニュージャージー州を本拠地としています。
チャンピオンベルトは赤色です。ルールは「フリーノックダウン制」を採用しています。
WBO(世界ボクシング機構)
WBOは1988年に設立されました。主要団体の中で最も新しい団体です。
チャンピオンベルトは赤茶です。ルールは「フリーノックダウン制」を採用しています。
歴代4団体統一王座
統一王座とは、複数のボクシング世界王者認定団体(WBA、WBC、IBF、WBOなど)で同時に王者となったボクサーのことを指します。各団体が独自に世界王者を認定するため、通常は各階級に複数の王者が存在しますが、近年、複数の団体で王者が乱立し、誰が最強か分かりづらくなっていました。そこで、各団体の王者同士が対戦し、真の最強を決める「王座統一戦」が行われるようになりました。
歴代4団体統一王者達成者
- 井上尚弥: バンタム級、Sバンタム級
- デヴィン・ヘイニー: ライト級
- テレンス・クロフォード: Sライト級、ウェルター級
- ジョシュ・テイラー: Sライト級
- ジャーメル・チャーロ: Sウェルター級
- バーナード・ホプキンス: ミドル級
- ジャーメイン・テイラー: ミドル級
- サウル・アルバレス: Sミドル級
- オレクサンドル・ウシク: クルーザー級、ヘビー級
WBSS優勝者
ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)は、Comosa社が主催するプロボクシングのトーナメント戦です。2017年から開始され、主要四団体(WBA、WBC、IBF、WBO)のチャンピオンと世界ランキング15位以内の強豪選手が参加します。このトーナメントは、各階級で最強の選手を決定することを目的としており、第1回大会ではスーパーミドル級とクルーザー級が開催され、第2回大会ではバンタム級が進行しました。WBSSで各階級の最強が決まることで、ボクシング団体の格付けもより明確になり、優勝を手にした選手は高額なファイトマネーとボクシングの名声を得ることができます。
歴代優勝者一覧
第1シーズン(2017–18)
- クルーザー級
優勝: オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
準優勝: ムラト・ガシエフ(ロシア) - スーパーミドル級
優勝: カラム・スミス(イギリス)
準優勝: ジョージ・グローブス(イギリス)
第2シーズン(2018–19)
- スーパーライト級
優勝: ジョシュ・テイラー(イギリス)
準優勝: レジス・プログレイス(アメリカ) - バンタム級
優勝: 井上尚弥(日本)
準優勝: ノニト・ドネア(フィリピン) - クルーザー級(2回目)
優勝: マイリス・ブリエディス(ラトビア)
準優勝: ユニエル・ドルティコス(キューバ)
ボクシングランキング階級別記事一覧 | |
全階級PFP | ライト級 |
ミニマム級 | スーパーライト級 |
ライトフライ級 | ウェルター級 |
フライ級 | スーパーウェルター級 |
スーパーフライ級 | ミドル級 |
バンタム級 | スーパーミドル級 |
スーパーバンタム級 | ライトヘビー級 |
フェザー級 | クルーザー級 |
スーパーフェザー級 | ヘビー級 |
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