Prime Video Boxing 13
6月8日、有明コロシアムに熱狂が巻き起こった。日本バンタム級王者・増田陸と、WBA世界同級11位・ミシェル・バンケスが激突した一戦は、世界進出を賭けたサバイバルであり、ボクシングファンの期待を一身に背負った注目の試合だった。
バンタム級という日本ボクシング界でも屈指の激戦区において、新たなる風が吹いた。WBA世界ランカーを迎え撃った日本王者の試合に、会場は熱気と期待に包まれていた。世界を見据える者と、それを阻もうとする者がぶつかり合った一戦。その舞台裏と衝撃の結末を、ここでたっぷりと振り返っていく。
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両者データ比較
【速報】『Prime Video Boxing 13』
— Prime Video Sport JP(プライムビデオスポーツ) (@pvsportjp) June 8, 2025
増田陸 vs ミシェル・バンケス
ついに戦いのゴングが鳴らされた!
増田は実力を示し、世界挑戦へつなげるボクシングを展開できるか!?
独占ライブ配信中
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試合日程・概要
試合は2025年6月8日、東京・有明コロシアムで開催されたPrime Video Boxing 13大会にて行われた。注目のバンタム級10回戦に登場したのは、日本バンタム級王者の増田陸(帝拳)と、WBA世界バンタム級11位のミシェル・バンケス(ベネズエラ)である。
大会当日には世界王者クラスの観客も会場を訪れ、リングサイドにはWBA世界バンタム級休養王者の堤聖也、WBO世界バンタム級王者の武居由樹といった日本ボクシング界のトップ選手たちが陣取った。この舞台に立つ者すべてが「世界」を意識せざるを得ない環境であり、増田にとってもキャリアを賭ける一戦であった。
両者のプロフィール
増田陸は1997年生まれの27歳。名門・帝拳ジム所属のサウスポーであり、アマチュア時代から才能を発揮していた。現在の戦績は8戦7勝(7KO)1敗。2024年に日本バンタム級王座を獲得して以来、防衛戦を含め着実にステップアップしてきた逸材だ。
対するミシェル・バンケスは34歳のベテランで、ベネズエラ出身の強打者。過去にはWBA地域タイトルを複数獲得しており、世界ランク11位に位置する経験豊富な実力者である。アウェイでの試合に臆することなく、冷静に仕事をする玄人ボクサーであることからも、今回の一戦が増田にとって試金石となったことは間違いない。
ファイトスタイル
増田陸のスタイルは、いわゆる「当て勘」に優れたカウンターパンチャー型サウスポーである。構えの低さから生まれる左ストレートはまさに芸術。無駄な力みがなく、パンチが当たった瞬間に相手の意識を刈り取る鋭さを持つ。加えてフットワークとディフェンスにも磨きがかかっており、全局面においてバランスが取れている。
バンケスのスタイルは明確なプレッシャーファイター。特に右のオーバーハンドと左ボディを軸に攻撃を組み立て、相手をコーナーに追い込んで仕留めるパターンが多い。ディフェンスはやや雑な部分があるが、その分だけ前進力とパンチ力で圧をかけてくる。リング中央を支配しながら自分の距離に持ち込む戦術を得意とする。
見どころ
今回の試合の最大の見どころは、増田の左ストレートが世界ランク相手にどこまで通用するのかという点に尽きる。これまで日本国内では敵なしの増田だが、WBAランカーはさすがに一筋縄ではいかない相手。バンケスの打たれ強さ、そして前進力をどういなすかが勝敗を分けるカギとなる。
また、リングサイドに世界王者2人が座っているという異例の状況もプレッシャーとしては大きい。その中で結果を出せれば、増田の評価は一気に世界基準に跳ね上がる。試合前から”世界挑戦前夜”の空気感が会場を包んでいた。
試合結果
【速報】『Prime Video Boxing 13』
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増田陸 vs ミシェル・バンケス
これが「神の左」継承者だ!!
1R中盤、増田が左ストレートで
バンケスに圧巻のKO勝ち!
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試合はまさに衝撃の一瞬で幕を閉じた。
開始からわずか1分27秒、増田の左ストレートが炸裂し、バンケスはそのままキャンバスに崩れ落ちた。まさに完璧な一撃、見事なKO勝利である。会場はどよめきと歓声に包まれ、世界の舞台へと繋がる勝利としてその価値を刻んだ瞬間だった。
ラウンドは1ラウンドで終わっているが、その中に凝縮された内容があった。序盤、バンケスはプレッシャーをかけて前に出る。対する増田は冷静に距離を取り、相手の出方を探っていた。そしてわずか1分過ぎ、バンケスが右を打ち込もうとした瞬間、増田の左ストレートがドンピシャでカウンターとして炸裂。
パンチは完璧に顎をとらえ、バンケスは体ごと崩れ落ちてダウン。レフェリーはすぐに試合をストップし、試合は増田のKO勝利で決した。この1ラウンドの攻防に、増田のすべてが詰まっていた。
ターニングポイント
試合のターニングポイントは間違いなく、左ストレートを打ち込むその一瞬にあった。相手の重心移動を完璧に見切り、拳を走らせた増田の判断力と精度は圧巻である。元WBC世界王者・山中慎介の“神の左”を継承する男として、その名に恥じぬ一撃であった。
さらに言えば、この一発で世界ランカーを沈めた事実こそが、増田の現在地を証明している。ただ勝つだけでなく、「世界に通用する強さ」を1分27秒で体現したのである。
今後の動向
【速報】『Prime Video Boxing 13』
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増田陸
「自分もそっち側に座って
試合を観たいと思います。」
「左」で衝撃的KOを飾った増田。
二人のチャンピオンに対し、
これからの展望を語る。
独占ライブ配信中
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この勝利により、増田は世界挑戦への切符を現実のものとした。試合後のインタビューでは「いつでも世界に挑戦できる準備は整った」と自信に満ちた表情で語っていた。
リングサイドにいた堤聖也や武居由樹に対しても、「早く自分もそっち側に座って試合を見たい」と笑顔でアピール。これは単なる挑発ではなく、”挑戦者から王者へ”の宣言である。今後の世界戦線において、増田陸の名前は間違いなく要注目となるだろう。
まとめ
増田陸 vs ミシェル・バンケスの一戦は、衝撃の1ラウンドKOという形で日本ボクシング界に新たなページを刻んだ。技術、度胸、そして世界への覚悟。そのすべてを見せた増田の勝利は、単なる日本王者の一勝ではない。これは「世界王者への試金石を突破した証」に他ならない。
今後、WBA・WBOのバンタム級戦線は確実に動き出す。堤、武居、そして増田。日本ボクシング界のバンタム級黄金時代が、いよいよ幕を開けた。
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興行 | 選手(試合記事) | タイトル | 開催日 | 開催地 |
Prime Video Presents Live Boxing 1 | G・ゴロフキン vs 村田諒太 | WBA・IBF・IBO世界ミドル級王座統一戦 | 2022/4/9 | さいたまスーパーアリーナ |
中谷潤人 vs 山内涼太 | WBO世界フライ級タイトルマッチ | |||
吉野修一郎 vs 伊藤雅雪 | OPBF東洋太平洋・WBOアジアパシフィックライト級タイトルマッチ | |||
Prime Video Presents Live Boxing 2 | 井上尚弥 vsN・ドネア | WBA・IBF・WBC世界バンタム級王座統一戦 | 2022/6/7 | さいたまスーパーアリーナ |
平岡アンディ vs 赤岩俊 | 日本スーパーライト級タイトルマッチ | |||
井上拓真 vs 古橋岳也 | WBOアジアパシフィック・日本スーパーバンタム級王座統一戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 3 | 寺地拳四朗 vs 京口紘人 | WBC・WBA世界ライトフライ級王座統一戦 | 2022/11/1 | さいたまスーパーアリーナ |
J・ゴンサレス vs 岩田翔吉 | WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ | |||
中谷潤人 vs F・ロドリゲス | スーパーフライ級10回戦 | |||
吉野修一郎 vs 中谷正義 | WBOアジアパシフィックライト級タイトルマッチ | |||
Prime Video Presents Live Boxing 4 | 寺地拳四朗 vs A・オラスクアガ | WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ | 2023/4/8 | 有明アリーナ |
井上拓真 vs R・ソリス | WBA世界バンタム級王座決定戦 | |||
那須川天心 vs 与那覇勇気 | スーパーバンタム級6回戦 | |||
佐々木尽 vs 小原佳太 | WBOアジアパシフィックウェルター級タイトルマッチ | |||
阿部麗也 vs K・マルチネス | IBF世界フェザー級挑戦者決定戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 5 | 寺地拳四朗 vs H・ブドラー | WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ | 2023/9/18 | 有明アリーナ |
那須川天心 vs L・グスマン | スーパーバンタム級8回戦 | |||
中谷潤人 vs A・コルテス | WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ | |||
A・オラスクアガ vs G・マグラモ | ライトフライ級8回戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 6 | 寺地拳四朗 vs C・カニサレス | WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ | 2024/1/23 | 大阪府立体育会館 |
L・ロブレス vs 那須川天心 | 121ポンド契約8回戦 | |||
A・ダラキアン vs ユーリ阿久井 | WBA世界フライ級タイトルマッチ | |||
辰吉寿以輝 vs 与那覇勇気 | 54.5kg契約8回戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 7 | 井上拓真 vs J・アンカハス | WBA世界バンタム級タイトルマッチ | 2024/2/24 | 両国国技館 |
A・サンティアゴ vs 中谷潤人 | WBC世界バンタム級タイトルマッチ | |||
田中恒成 vs C・バカセグア | WBO世界スーパーフライ級王座決定戦 | |||
増田陸 vs J・スルタン | バンタム級8回戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 8 | 井上尚弥 vs L・ネリ | WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ | 2024/5/6 | 東京ドーム |
J・モロニー vs 武居由樹 | WBO世界バンタム級タイトルマッチ | |||
井上拓真 vs 石田匠 | WBA世界バンタム級タイトルマッチ | |||
ユーリ阿久井政悟 vs 桑原拓 | WBA世界フライ級タイトルマッチ | |||
T・J・ドヘニー vs B・バヨゴス | スーパーバンタム級8回戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 9 | 中谷潤人 vs V・アストロラビオ | WBC世界バンタム級タイトルマッチ | 2024/7/20 | 両国国技館 |
那須川天心 vs J・ロドリゲス | 10回戦 | |||
加納陸 vs A・オラスクアガ | WBO世界フライ級王座決定戦 | |||
荒本一成 vs ナンディンエルデン | スーパーミドル級6回戦 | |||
Prime Video Presents Live Boxing 10 | 井上拓真 vs 堤聖也 | WBA世界バンタム級タイトルマッチ | 2024/10/13 | 有明アリーナ |
寺地拳四朗 vs クリストファー・ロサレス | WBC世界フライ級王座決定戦 | |||
ユーリ阿久井政悟 vs タナンチャイ・ナコンルアンプロモーション | WBA世界フライ級タイトルマッチ | |||
岩田翔吉 vs ハイロ・ノリエガ | WBO世界ライトフライ級王座決定戦 | |||
中谷潤人 vs ペッチ・CPフレッシュマート | WBC世界バンタム級タイトルマッチ | 2024/10/14 | 有明アリーナ | |
那須川天心 vs ジェルウィン・アシロ | WBOアジアパシフィックバンタム級王座決定 | |||
田中恒成 vs プメレレ・カフ | WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ | |||
アンソニー・オラスクアガ vs ジョナサン・ゴンサレス | WBO世界フライ級タイトルマッチ |
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