本記事では、世界4階級制覇ニカラグアの至宝・ローマン・ゴンサレス選手について、戦績やファイトスタイル、特徴など、ローマン・ゴンサレスのその強さについて解説していきます。
よろしくお願いします。
プロフィール
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— Roman Gonzalez (@chocolatitobox) February 7, 2017
名前 | ローマン・ゴンサレス(Román González) |
生年月日 | 1987年6月17日 |
デビュー | 2005年7月1日 |
出身地 | ニカラグア |
身長 | 160cm |
リーチ | 170cm |
タイプ | 右ボクサーファイター |
階級 | ミニマム級 (47.62キロ) ライトフライ級 (48.97キロ) フライ級 (50.80キロ) スーパーフライ級 (52.16キロ) |
実績 | 世界4階級制覇 |
無敗街道の伝説を築き上げる最中、突如として訪れたシャットアウト。2017年3月、46勝無敗で迎えたWBCスーパーフライ級王座防衛戦。相手はタイ出身のボクサー、シーサケット。余裕でゴンサレスが勝利すると思われたが、変則的なシーサケットの攻撃にいなされまさかの判定負け。そして、6か月後の2017年9月、シーサケットへダイレクトリベンジマッチを挑むも、まさかの4ラウンド、強打に撃沈し動けなくなりTKO負け。無敗のローマンゴンサレスが衝撃の2連敗というまさかの結果、ボクシング業界に衝撃が走った。
その後は復帰戦を重ね、2020年2月、無敗のWBA王者カリッド・ヤファイを仕留めて世界王座に見事返り咲いた。衝撃の2連敗、膝の怪我など、試練が続いたが見事に復活した。
2021年3月、ファン・フランシスコ・エストラーとの第2戦。2012年11月に一度対戦し、エストラーダの善戦から逃げ切り判定勝ちをしていたが、ここにきて9年たってリマッチは組まれた。試合は、両者非常に激しい打ち合い。ゴンサレスが多くの手数で攻めたてるも、エストラーダの成長したボクシングスキルに押され、惜しくも敗戦した。
2022年12月、ゴンサレスがリベンジを要求しエストラーダとの第3戦を迎えた。序盤から両者共に再び手数の多い激しい打ち合い。エストラーダは徹底的にボディ攻め、ゴンサレスはプレッシャーをかけて顔面を何度も狙い続ける、非常にハイレベルな戦いだ。両ファイターによる前後のコンビネーションパンチ。間違いなくボクシングトップクラスの試合の結末は、エストラーダの判定勝利に終わった。
戦績
アマ戦績 89戦88勝1敗
プロ戦績 55戦51勝(41KO)4敗
世界戦戦績 22戦18勝(11KO)4敗
※2022年12月3日時点
試合実績
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
1 | 2005年7月1日 | 〇 | 2R | KO | ラモン・ウルビナ | ニカラグア | プロデビュー戦 |
2 | 2005年8月19日 | 〇 | 1R | KO | ニコラス・メルカド | ニカラグア | |
3 | 2005年9月30日 | 〇 | 1R | KO | ダビド・センテーノ | ニカラグア | |
4 | 2005年10月15日 | 〇 | 3R | KO | エディ・カストロ | ニカラグア | |
5 | 2006年1月20日 | 〇 | 1R 2:18 | TKO | ロベルト・メサ | ニカラグア | |
6 | 2006年3月3日 | 〇 | 2R | KO | ホセ・マルティネス | ニカラグア | |
7 | 2006年3月31日 | 〇 | 6R | TKO | フランシスコ・メサ | ニカラグア | |
8 | 2006年9月1日 | 〇 | 2R | KO | フランシスコ・メサ | ニカラグア | |
9 | 2006年10月6日 | 〇 | 1R | KO | オスカル・ムリージョ | ニカラグア | ニカラグアライトフライ級王座決定戦 WBAフェデセントロライトフライ級王座決定戦 |
10 | 2006年12月15日 | 〇 | 7R | TKO | ファン・フランシスコ・センテーノ | ニカラグア | WBAフェデセントロ王座防衛1 |
11 | 2007年2月16日 | 〇 | 1R | KO | エルビス・ロメロ | ニカラグア | |
12 | 2007年3月30日 | 〇 | 2R | TKO | ビセンテ・エルナンデス | メキシコ | WBAフェデセントロ王座防衛2 |
13 | 2007年5月12日 | 〇 | 1R 2:28 | KO | ホセ・ルイス・バレラ | ベネズエラ | WBAフェデラテンミニマム級王座決定戦 |
14 | 2007年7月13日 | 〇 | 3R | KO | ミゲル・テジェス | ニカラグア | ニカラグア王座防衛1 |
15 | 2007年11月3日 | 〇 | 1R 1:09 | KO | エリベルト・ゲホン | フィリピン | |
16 | 2007年12月14日 | 〇 | 2R 1:48 | KO | ハビエル・テージョ | パナマ | |
17 | 2008年1月14日 | 〇 | 10R | 判定3-0 | 松本博志(角海老宝石) | 日本 | |
18 | 2008年2月29日 | 〇 | 10R | 判定 | ハビエル・ムリージョ | メキシコ | |
19 | 2008年6月13日 | 〇 | 3R | KO | ファン・フランシスコ・センテーノ | ニカラグア | |
20 | 2008年7月12日 | 〇 | 2R 1:02 | TKO | アブラハム・イリアス | ニカラグア | |
21 | 2008年9月15日 | 〇 | 4R 1:59 | TKO | 新井田豊(横浜光) | 日本 | WBA世界ミニマム級タイトルマッチ |
22 | 2008年12月13日 | 〇 | 3R 0:10 | TKO | ミゲル・テジェス | ニカラグア | |
23 | 2009年2月28日 | 〇 | 12R | 判定2-0 | フランシスコ・ロサス | メキシコ | WBA防衛1 |
24 | 2009年7月14日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | 高山勝成(真正) | 日本 | WBA防衛2 |
25 | 2010年1月30日 | 〇 | 4R | TKO | イバン・メネセス | メキシコ | WBA防衛3 |
26 | 2010年9月3日 | 〇 | 2R 0:25 | TKO | ヘスス・リモネス | メキシコ | |
27 | 2010年10月24日 | 〇 | 2R 1:38 | KO | フランシスコ・ロサス | メキシコ | WBA世界ライトフライ級暫定王座決定戦 正規王座認定 |
28 | 2011年3月19日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | マヌエル・バルガス | メキシコ | WBA防衛1 |
29 | 2011年7月16日 | 〇 | 7R 0:48 | TKO | オマール・サラド | メキシコ | WBA防衛2 |
30 | 2011年10月1日 | 〇 | 2R 0:36 | KO | オマール・ソト | メキシコ | WBA防衛3 |
31 | 2012年3月17日 | 〇 | 1R 2:58 | KO | マヌエル・ヒメネス | メキシコ | |
32 | 2012年4月28日 | 〇 | 4R 2:09 | KO | ラモン・ガルシア | メキシコ | WBA防衛4 |
33 | 2012年10月6日 | 〇 | 3R 2:27 | TKO | スティベン・モンテローサ | コロンビア | |
34 | 2012年11月17日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | ファン・フランシスコ・エストラーダ | メキシコ | WBA防衛5 スーパー王座認定 |
35 | 2013年5月25日 | 〇 | 5R 2:42 | TKO | ロナルド・バレラ | コロンビア | |
36 | 2013年9月21日 | 〇 | 7R 1:10 | TKO | フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア | メキシコ | |
37 | 2013年11月10日 | 〇 | 2R 0:27 | TKO | オスカル・ブランケット | メキシコ | |
38 | 2014年2月15日 | 〇 | 6R 1:01 | TKO | ファン・カントゥン | メキシコ | |
39 | 2014年4月6日 | 〇 | 3R 1:20 | TKO | ファン・プリシマ | フィリピン | |
40 | 2014年9月5日 | 〇 | 9R 2:24 | TKO | 八重樫東(大橋) | 日本 | WBC世界フライ級タイトルマッチ WBC・リングマガジン王座獲得 |
41 | 2014年11月22日 | 〇 | 6R 2:11 | TKO | ロッキー・フエンテス | フィリピン | WBC防衛1 |
42 | 2015年2月28日 | 〇 | 3R 2:27 | TKO | バレンティン・レオン | メキシコ | |
43 | 2015年5月16日 | 〇 | 2R 2:37 | TKO | エドガル・ソーサ | メキシコ | WBC防衛2 |
44 | 2015年10月17日 | 〇 | 9R 2:53 | TKO | ブライアン・ビロリア | アメリカ合衆国 | WBC防衛3 |
45 | 2016年4月23日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | マックウィリアムズ・アローヨ | プエルトリコ | WBC防衛4 |
46 | 2016年9月10日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | カルロス・クアドラス | メキシコ | WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
47 | 2017年3月18日 | × | 12R | 判定0-2 | シーサケット・ソー・ルンヴィサイ | タイ | WBC王座陥落 |
48 | 2017年9月9日 | × | 4R 1:18 | KO | シーサケット・ソー・ルンヴィサイ | タイ | WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
49 | 2018年9月15日 | 〇 | 5R 1:44 | TKO | モイセス・フェンテス | メキシコ | |
50 | 2019年12月23日 | 〇 | 2R 2:20 | TKO | ディオネル・ディオコス | フィリピン | |
51 | 2020年2月29日 | 〇 | 9R 0:25 | TKO | カリッド・ヤファイ | イギリス | WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ スーパー王座認定 |
52 | 2020年10月24日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | イスラエル・ゴンサレス | メキシコ | WBA防衛1 |
53 | 2021年3月13日 | × | 12R | 判定1-2 | ファン・フランシスコ・エストラーダ | メキシコ | WBA・WBC世界スーパーフライ級王座統一戦 WBA王座陥落 |
54 | 2022年3月5日 | 〇 | 12R | 判定3-0 | フリオ・セサール・マルティネス | メキシコ | WBC世界スーパーフライ級ダイヤモンド王座決定戦 |
55 | 2022年12月3日 | × | 12R | 判定0-2 | ファン・フランシスコ・エストラーダ | メキシコ | WBC世界スーパーフライ級王座決定戦 |
ファイトスタイル・能力
ローマン・ゴンサレスは、右オーソドックススタイルのファイタータイプである。
高いテクニックを有した非常に優秀なファイターであり、軽量級とは思えないほど威力抜群のパンチをこれでもかと打ち続ける。伝説の無敗時代からは若干劣っても、まだまだ脅威の存在であるのは間違いない。
オフェンス
相手をよく観察し、隙のある場所を見極め、次々に攻撃を打ち込む。ゴンサレスは主にインファイトスタイルを得意としており、近距離でのアッパー打ち、ボディ打ちが非常に強力である。
スピードのある攻撃は打たないが、その1発1発にしっかりと体重が乗っており、非常に重たい攻撃が強みである。
相手の隙を伺うステップワーク、そこから上下への打ち分けや角度の違うフックやボディの攻撃など散らしたオフェンスも可能。猛烈な圧力、強打による追い込み、さらにはテクニカルな攻撃まで持ち合わせており、ボクサーとして非常にハイレベルなスタイルを可能としている選手である。
ディフェンス
強固な両手ガードを主体としている。近距離戦、相手の射程圏内で戦うことが多いため、ガードやパーリングによるディフェンスは非常に精度が高く素晴らしい。また、ダッキング、ウィービングのディフェンスの精度も高く、トータル的にみて、ディフェンステクニックも非常に高い印象である。
また、テクニックのみならず、インファイトスタイルの相手と頭を付けた状態からでも、しっかりと相手の攻撃を予測し、対応できる高いファイトIQも持っている選手だ。
スーパーフライ級主要選手
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