2025年2月24日、プライムボクシング11にてWBC世界バンタム級タイトルマッチが開催される。注目の対戦カードは、無敗の若手メキシカンボクサー、ダビド・クエジャル(28戦28勝18KO)と日本の精鋭中谷潤人との一戦だ。クエジャルはその圧倒的な戦績と攻撃力でファンを魅了し、現在世界中で注目を集める存在となっている。この記事では、ダビド・クエジャルのプロフィールや戦績、ファイトスタイルを詳しく解説していく。
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プロフィール
🥊 NAKATANI/CUELLAR ON FEB 24! @BoxerJunto 中谷潤人 will defend his WBC Bantamweight World title against David Cuellar on February 24 in Tokyo!💥
— International Boxing News (@IntBoxingNews) December 27, 2024
Seiya Tsutsumi 堤聖也 defends his WBA Bantamweight World title on the undercard. #NasukawaMoloney features‼️#NakataniCuellar pic.twitter.com/RBwozq1u4q
名前 | ダビド・クエジャル |
生年月日 | 2001年10月26日 |
デビュー | 2017年7月1日 |
出身地 | メキシコ |
身長 | 174cm |
リーチ | 171cm |
タイプ | 右ボクサーファイター |
階級 | フライ級 (50.80キロ) スーパーフライ級 (52.16キロ) バンタム級 (53.52キロ) |
実績 | WBCユーススーパーフライ級シルバー王座 WBCスーパーフライ級シルバー王座 WBCフライ級ユース王座 WBCインターナショナルフライ級王座 |
ダビド・クエジャルは、21世紀生まれの新世代ボクサーで、メキシコボクシング界の期待の星だ。そのフィジカルと長身・リーチを活かしたスタイルで多くの相手を圧倒してきた。
戦績
プロ戦績 28戦28勝(18KO)無敗
※中谷戦前の戦績
28戦28勝という無敗記録は、単なる数字以上の意味を持つ。18KOという高いKO率を誇り、相手をリングに沈める圧倒的な攻撃力を武器にしている。無敗であり続けること自体が、彼の才能と努力の証明だ。
試合実績
戦 | 日付 | 勝敗 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 相手戦績 | 備考 |
1 | 2017年7月17日 | 〇 | 4R判定 3-0 | リゴ・オマール・マルティネス | メキシコ | 3勝2敗 | |
2 | 2017年9月17日 | 〇 | 1RTKO | イスラエル ウエスカ・ピネダ | メキシコ | デビュー | |
3 | 2017年12月17日 | 〇 | 4R判定 2-0 | フアン・キロス | メキシコ | デビュー | |
4 | 2018年2月18日 | 〇 | 1RTKO | フアン・ガルシア・アングロ | メキシコ | 2勝3敗2分 | |
5 | 2018年3月18日 | 〇 | 4R判定 3-0 | ソーヤー・フローレス | メキシコ | 0勝2敗 | |
6 | 2018年5月18日 | 〇 | 6R判定 3-0 | フアン・カルロス・カシミロ | メキシコ | 0勝4敗 | |
7 | 2018年6月18日 | 〇 | 3RTKO | アドルフォ・アセベス | メキシコ | 1勝無敗 | |
8 | 2018年7月18日 | 〇 | 1RTKO | アンヘル・チャベス | メキシコ | 0勝1敗1分 | |
9 | 2018年9月18日 | 〇 | 4R判定 2-1 | クリスチャン・ネグレテ・ベナビデス | メキシコ | 3勝5敗1分 | |
10 | 2018年11月18日 | 〇 | 6R判定 3-0 | ビクター・トレホ・ガルシア | メキシコ | 3勝2敗 | |
11 | 2019年3月19日 | 〇 | 2R棄権 | ホセ・アルピザル | メキシコ | 2勝3敗1分 | |
12 | 2019年4月19日 | 〇 | 1RKO | ロジェリオ・ゴンザレス | メキシコ | 3勝2敗 | |
13 | 2019年6月19日 | 〇 | 1RTKO | エマニュエル・セルダ | メキシコ | 10勝10敗2分 | |
14 | 2019年7月19日 | 〇 | 6RTKO | ホセ・ラミレス・アルメンタ | メキシコ | 12勝5敗 | |
15 | 2019年9月19日 | 〇 | 10R判定 3-0 | ホルダン・エスコバル | ニカラグア | 15勝8敗2分 | |
16 | 2019年11月19日 | 〇 | 4RTKO | イヴァン・メネセス | メキシコ | 19勝19敗2分 | |
17 | 2020年9月20日 | 〇 | 2RKO | アーヴィング・オルダス・ラスガド | メキシコ | 5勝8敗1分 | |
18 | 2020年11月20日 | 〇 | 4RTKO | ヘクター・ロブレス | メキシコ | 10勝4敗2分 | |
19 | 2021年6月21日 | 〇 | 9RKO | カリム・アルセ・ルゴ | メキシコ | 18勝0敗2分 |
WBCユース スーパーフライ級シルバー王座 |
20 | 2021年10月21日 | 〇 | 6RKO | モイセス・フエンテス | メキシコ | 25勝6敗1分 |
WBCユース スーパーフライ級シルバー王座 |
21 | 2022年2月22日 | 〇 | 6RKO | リカルド・ブランドン | ニカラグア | 15勝4敗 | WBCユースフライ級王座 |
22 | 2022年6月22日 | 〇 | 5RKO | ヤデル・カルドザ | ニカラグア | 26勝17敗1分 | |
23 | 2022年10月22日 | 〇 | 4RKO | ジルベルト・ペドロサ | パナマ | 21勝10敗2分 |
WBCインターナショナルスーパーフライ級 |
24 | 2023年5月23日 | 〇 | 10R判定 3-0 | フランシスコ・メンディヴィル | メキシコ | 10勝6敗2分 | |
25 | 2023年8月23日 | 〇 | 3RTKO | マーロン・リオス・サリナナ | メキシコ | 12勝5敗1分 | |
26 | 2023年10月23日 | 〇 | 8RTKO | ルイス・コンセプシオン | パナマ | 40勝10敗 | |
27 | 2024年1月24日 | 〇 | 10R判定 3-0 | パブロ・アリエル・ゴメス | メキシコ | 18勝14敗3分 | |
28 | 2024年5月24日 | 〇 | 10R判定 3-0 | ホセ・ベラスケス | チリ | 32勝9敗3分 | |
29 | 2025年2月25日 | 中谷 潤人 | 日本 | 29勝無敗 | WBCバンタム級王座決定戦 |
モイセス・フエンテス戦
ダビド・クエジャルは、世界二階級制覇王者のモイセス・フエンテスと対戦。6RKOで見事勝利を収めた。この試合では、そのフィジカルとパンチ力が際立ち、無敗記録を強調する結果となった。
ルイス・コンセプシオン戦
続いて、もう一人の世界二階級制覇王者であるルイス・コンセプシオンを相手に8RTKOで勝利。この試合では、スタミナと多角的な攻撃を活かし、試合を支配した。
これらの勝利は、彼が単なる若手ではなく、世界トップレベルの選手であることを証明している。
ファイトスタイル・能力
クエジャルのファイトスタイルは、典型的なメキシカンスタイルを基盤にしつつ、優れた体格を活かした独自の戦法が特徴的だ。身長とリーチが長いだけでなく、全体的なフィジカルの仕上がりが非常に良い。特に軽量級であるバンタム級では、彼の体格は大きなアドバンテージとなっている。
クエジャルは、右のファイタータイプであり、攻撃的なスタイルに特化したボクサーだ。彼のスタイルには攻撃力と堅実なフィジカルが融合しており、まさに「攻め」のボクシングを体現している。
オフェンス
クエジャルの攻撃スタイルは、角度のあるパンチが特徴的だ。特に早いタイミングで相手を捉える強力な左フックや、パワーと正確さを兼ね備えた右アッパーが目立つ。
彼はインファイタータイプとして近い距離での攻防を得意とする。
前ジャブで距離を詰めつつ、左右のフック系のコンビネーションで相手を崩していく。特に、左フックは、強打やそれに織り交ぜるフェイントを駆使するなど、左のパンチに対する自信の高さが伺える。
このような攻撃的なスタイルは、観客を魅了するだけでなく、多くのKO勝利を生む原動力となっている。
ディフェンス
一方で、クエジャルのディフェンスには改善の余地がある。距離を詰める戦法と単調なガードディフェンスが主体であるため、被弾のリスクが非常に高い。特に、相手のジャブやストレート系のパンチに対する防御力はまだ課題が残っている。
バックステップやウィービングの動きが洗練されていないため、接近戦では相手のパンチを受ける場面が少なくない。ただし、彼はそのフィジカルの強さで被弾のダメージを最小限に抑えている。
今後、ディフェンス力を向上させることで、さらに強い選手へと進化する可能性を秘めている。
スタミナ
クエジャルの最大の武器の一つがスタミナだ。彼は試合を通して手数を落とさず、最後までアグレッシブな戦いを続ける能力を持っている。至近距離でのフック系パンチを休むことなく繰り出し、相手にプレッシャーをかけ続けることで自分のペースに試合を持ち込むのが得意だ。
中谷潤人戦の注目ポイント
無敗同士が対決することで、今回の試合には特別な期待が寄せられている。
中谷はこれまでに世界トップクラスの強豪を破り、その実績が高く評価されている。一方のクエジャルは若さと勢いでここまで駆け上がってきた。
この試合の注目ポイントは、中谷のテクニカルなスタイルがクエジャルの攻撃的なファイトスタイルをどのように封じ込めるかだ。さらに、スピードとパワーで上回る中谷がどのような戦略で試合を支配するのかが鍵となる。
今回も中谷のKOか
中谷潤人は、これまでに数多くの試合でKO勝利を収めてきた。一発で試合を決めるパワーと速攻力が中谷の大きな武器だ。過去の試合を見ても、中谷はストレートやコンビネーション攻撃で相手を圧倒してきた。
一方のクエジャルは、根性ボクシングといえるような手数の多いスタイルが特徴だが、相性の面では中谷有利との見方が強い。中谷の一発がクエジャルにヒットすれば、そのまま試合が決まる可能性が高いだろう。
スピード・パワーは中谷優位
この試合では、スピードとパワーの面で中谷が優位に立つと予想されている。クエジャルは多角的な攻撃を仕掛けるが、過去の試合で中谷ほどインパクトのある攻撃を見せた場面は少ない。
特に中谷のストレートやアッパーカットはバンタム級のトップクラスの武器だ。これに対し、クエジャルの攻撃は多彩ではあるものの、パワーと精度の面で劣る印象がある。この点が試合の展開を左右するだろう。
フィジカルに恵まれた両者
両者ともに優れたフィジカルを持つが、クエジャルは被弾の多い守備が弱点となり得る。中谷のテクニカルなアッパーカットやストレートが、クエジャルの隙を突く展開になる可能性が高い。
また、クエジャルの守備面の課題が試合にどのような影響を与えるかにも注目だ。クエジャルは接近戦を得意とするが、被弾を防ぐ丁寧さでは中谷が一歩リードしている。
スタミナ面ではほぼ互角
スタミナ面では、両者ともに長時間の試合を戦い抜く力がある。
クエジャルは特にスタミナが豊富であることが知られており、それが彼の戦い方を支える大きな要素となっている。彼は至近距離での攻防を好み、フック系のパンチを多彩かつ豊富な手数で放つことが特徴だ。このスタイルは、相手にプレッシャーをかけ続け、試合を通じてスタミナを活かしたペース配分を得意としている。
しかし、今回の試合はクエジャルにとって初めての世界戦であり、12ラウンドの試合経験がない点が不安要素だ。これまでの試合では10ラウンドを戦い抜いた実績はあるが、世界戦のプレッシャーや長丁場での戦い方に慣れていない可能性がある。経験不足が試合後半で露呈するかもしれない。
クエジャルにとっての勝利の鍵は初の12ラウンドという不安要素がある中で、いかにスタミナ勝負に持ち込むことできるかという点が鍵となる。しかし、中谷のペースを乱し、長期戦に持ち込む技量がクエジャルにあるかは不透明だ。
中谷もまたスタミナを武器にした戦い方が可能だが、これまでの試合ではそのスピードとパワーで短期決戦を得意としている。今回も短いラウンドで決着がつく可能性は高いだろう。
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