ガーボンタ・デービス vs ラモント・ローチ 試合結果【最強王者”タンク”がまさかの波乱】Premier Boxing Champions

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Premier Boxing Champions PPV 2025.3.1

ボクシングファンならずとも見逃せない激戦が繰り広げられた。WBA世界ライト級タイトルマッチとして行われたこの一戦は、3階級を制覇した王者ガーボンタ・デービスと、スーパーフェザー級王者ラモント・ローチが激突する注目のカードだった。デービスは無敗の記録を維持し、強烈なKOパワーを持つ最強の王者。一方のローチは、過去2度敗れている相手に挑み、2階級制覇を狙うチャレンジャーだった。結果は誰もが予想しなかった展開となり、ボクシング界に大きな衝撃を与えた。本記事では、この試合の詳細なレビューをお届けする。

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両者データ比較

ガーボンタ・デービスVSラモント・ローチ
1994年11月7日生年月日1995年8月18日
2013年2月22日デビュー2014年4月19日
アメリカ合衆国出身地アメリカ合衆国
166cm身長170cm
171cmリーチ173cm
左ボクサーファイタータイプ右ボクサーファイター
スーパーフェザー級 (58.97キロ)
ライト級 (61.23キロ)
スーパーライト級 (63.50キロ)
階級スーパーフェザー級 (58.97キロ)
ライト級 (61.23キロ)
221戦206勝15敗アマ戦績140戦125勝15敗
29戦29勝(27KO)無敗プロ戦績27戦25勝(10KO)1敗1分
12戦12勝(11KO)世界戦績3戦2勝(2KO)1敗
※デービスVSローチ戦前の情報

試合日程・概要

2025年3月1日(日本時間3月2日)、米ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターでWBA世界ライト級タイトルマッチが行われた。王者ガーボンタ・デービスに対し、WBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・ローチが2階級制覇を狙って挑戦。デービスはこの試合が6度目の防衛戦となり、ライト級最強とも評される強打を誇る。ローチはアマチュア時代にデービスと2度対戦しており、いずれも敗れているが、プロの舞台で雪辱を果たす機会を得た。

両者のプロフィール

ガーボンタ・デービスは1994年11月7日生まれの30歳で、アメリカ・ボルティモア出身。プロ戦績は30戦全勝(28KO)で、WBA、IBFスーパーフェザー級、WBAライト級、WBAスーパーライト級のタイトルを獲得してきた。ニックネームは「Tank(戦車)」で、その圧倒的なパワーとフィジカルの強さから名付けられた。

ラモント・ローチは1995年8月18日生まれの29歳で、アメリカ・ワシントン出身。プロ戦績は27戦25勝(10KO)1敗2分。WBAスーパーフェザー級の王者としての実績を持ち、スピードとテクニックを駆使したボクシングを得意とする。ニックネームは「Reaper(死神)」で、その粘り強い戦いぶりが特徴だ。

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ファイトスタイル

デービスはサウスポースタイルのボクサーファイター型で、KO率93%を超える破壊力を持つ。パワフルなパンチと卓越したディフェンス技術を兼ね備え、試合終盤でも一撃で試合を決める能力がある。

一方、ローチはオーソドックススタイルでスピードとディフェンスに優れた技巧派。打たせずに打つ戦法を得意とし、カウンターの精度も高い。今回の試合では、デービスのパワーに対してローチがどこまで冷静に対応できるかがカギとなった。

選手の詳しい記事はコチラ↓

ガーボンタ・デービスの戦績と強さ分析

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見どころ

この試合の最大の注目ポイントは、デービスの圧倒的なKO率と、ローチのスピードとテクニックがどこまで通用するかだった。デービスはプロ30戦無敗の記録を持ち、そのほとんどをKOで決着させている。一方、ローチはアマチュア時代の借りを返し、2階級制覇を狙う立場だった。また、デービスはどのようなKOを狙うのか、いつものような強気の攻めをどのように見せるのかにも注目が集まった。

前評判では圧倒的にデービス有利の声が多数を占め、オッズも1対20とデービス勝利が大方の予想だった。このような状況の中で、デービスがどれだけ圧倒的なパフォーマンスを見せられるかが最大の焦点だった。しかし、ローチのテクニックとスピードが、どこまでデービスの強打を封じることができるかも試合の鍵を握っていた。特にデービスはこれまでの試合で圧倒的なフィニッシュ力を発揮してきたが、ローチの堅実なディフェンスと戦略がどこまで通用するのかにも注目が集まった。

試合結果

試合はフルラウンドの12Rまで戦われ、判定に持ち込まれた。結果は1人のジャッジが115-113でデービスを支持し、残り2人のジャッジは114-114で引き分けと判定した。これにより、デービスはプロ初のドローとなり、ローチは善戦を見せた。

ラウンド解説

試合開始直後、デービスはいつも通り慎重な立ち上がりを見せた。ローチは距離を測りながらジャブを突き、デービスの反応を探る。デービスは手数を抑えつつ、カウンターのタイミングを計っていた。

3ラウンドに入ると、ローチが積極的に前に出てプレッシャーをかける展開になる。デービスは下がりながらもボディへのカウンターを狙い、ローチの攻撃を削ぐような戦い方を見せた。4ラウンドでは、デービスがローチを誘うような動きを見せ、時折鋭いカウンターをヒットさせる。

5ラウンドになると、デービスが前に出る時間が増え、ボディへの強打を放つ。しかし、ローチも負けじとカウンターを狙い、デービスのリズムを崩そうとする。互いに譲らない拮抗した展開が続く。

7ラウンドに入ると、デービスが攻撃のギアを上げる。鋭いステップから右フックを放ち、ローチを押し込む場面もあった。しかし、ローチも冷静にカウンターを返し、両者の高度な技術が際立った。

9ラウンドから試合の流れが変わる。ローチのパンチがデービスにヒットし始め、試合の主導権を握る。ここでデービスは突如後ろを向き、膝をつくような動きを見せる。実況席では「ダウンではないか?」という声が上がったが、レフェリーはダウンを宣告せず試合続行となった。デービスは「ワセリンが目に入ってしまっただけ」と説明したが、ローチ側は「明らかにダウンだった」と主張。

10ラウンド以降はローチが積極的に攻め続け、デービスは被弾が増えていく。普段のデービスならここで猛反撃に出るが、この試合では攻撃の精度が落ち、イライラを募らせる場面も見られた。

最終12ラウンドは、両者が最後の力を振り絞り、激しい打ち合いを展開。デービスも意地を見せるが、ローチのスピードとカウンターが光る。結局、両者とも決定打を打てず、試合は判定へと持ち込まれた。

ターニングポイント

この試合は終始拮抗した展開となったが、特に試合の流れを大きく変えた3つのターニングポイントがあった。

9Rの“疑惑の膝つき”シーン

試合最大の波乱は 9ラウンド だった。ここまでやや押され気味だったローチが、ついにデービスにクリーンヒットを重ね始める。中盤、打ち合いの最中にデービスが 突如後ろを向き、膝をつくような動きを見せた。パンチがヒットしたわけではないのにもかかわらず、突如膝をついたこの場面に場内は騒然となり、解説席でも「ダウンか?」という声が飛び交った。

しかし、レフェリーは ダウンを宣告せず試合を続行。デービスは試合後、「汗とワセリンが目に入って視界が奪われた」と釈明したが、ローチ陣営は「明らかにダウンだった」と猛抗議。この場面をきっかけに、 ローチが完全に主導権を握り、デービスが防戦に回る展開となった

デービスのペースダウンと冷静さを欠いた行動

9R以降、デービスの勢いが急激に落ちた。普段なら試合終盤に圧倒的な攻撃力を発揮するデービスだが、この日は ローチのプレッシャーを受け続け、カウンターをもらう場面が増加

さらに、デービスは ローチの動きを掴めず、攻撃が単調になり始めた。これにより イライラを募らせるシーンが目立ち始め、クリンチの際に不要な力を入れたり、レフェリーに不満をぶつける場面が増えた

特に 10ラウンドではロープ際でローチに連打を浴びせようとしたが、逆にカウンターをもらい大きくバランスを崩す場面 も。デービスは試合中もたびたび首を振り、ローチの攻撃に対する不満を露わにするなど、 冷静さを失い始めていた

予想外の打ち合いとデービスの焦り

試合は 最終ラウンドまでもつれ込むという異例の展開 となった。普段ならデービスがKOで終わらせる場面だが、 この日はローチが一歩も引かず、最後まで真っ向勝負。デービスも意地を見せて応戦したが、決定打を打ち込むことができず、ローチのテクニックに苦戦。

さらに、 デービスはこのラウンドでも明らかに焦りを見せ、時折大振りのパンチを繰り出すが、ローチに見切られて空振りする場面が目立った。これまでのデービスの試合では、最後に試合を決める強烈な一撃が見られたが、この日は ローチのディフェンスに阻まれ、思うように攻め切れないままゴングを迎えた

今回の試合は、デービスのキャリアにおいて 初めて冷静さを失い、感情的になる場面が多く見られた一戦 だった。特に9R以降は 試合運びが雑になり、焦りから大振りのパンチを繰り出す場面が増加

普段のようにKOを狙う強気な攻めが見られなかったのは、ローチの巧みなディフェンスとプレッシャーにより、試合の主導権を奪われたためだろう。最終的にドローという結果となったが、 デービスにとってはほろ苦い内容 となり、ローチにとっては大きな収穫を得た試合だった。

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試合後のコメント

デービスは「ともかく勝ったと思っている。クリーンヒットもあったし。私の出来が悪くて拮抗した試合になった。彼も彼のチームも頑張った。またニューヨークでやろう。ぜひリマッチをしたい」と語った。一方、ローチは「パンチを当てた数は私が上。あれはダウンだった」と納得していない様子で、再戦を希望している。

今後の動向

試合後、デービスは「またニューヨークでやろう」とリマッチを希望。ローチも「実力を証明したい」と再戦を望んでおり、再戦の可能性は高い。今回の試合結果により、デービスの絶対的な強さに陰りが見えたとも言われており、今後の動向が注目される。

まとめ

今回の試合は、デービスにとってプロ初のドローという結果となり、ローチが大健闘を見せた。デービスは圧倒的なKO率を誇る選手だったが、ローチの粘り強い戦いによって思うような展開に持ち込めなかった。9ラウンドのダウン疑惑をはじめ、試合全体を通じて拮抗した内容だった。今後、リマッチが実現すれば、デービスが修正を施して完全決着を狙うのか、ローチがさらなる成長を見せるのか、再び注目が集まることは間違いない。

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