本記事では、アジア初のヘビー級チャンピオン・張志磊(ちょうしらい)(ツァン・チレイ)Zhang Zhilei選手について、戦績やファイトスタイル、特徴など、張志磊のその強さについて解説していきます。
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プロフィール
中國力量!張志磊衛冕重量級過渡拳王金腰帶
— Flaming_wheels (@WheelsFlaming) September 24, 2023
9月24日凌晨,倫敦溫布利OVO體育場再次讓全世界見識到了中國力量!
來自中國的WBO重量級過渡拳王張志磊在與英國拳手喬伊斯的二番戰中表現出色,第三回合一記右手迎擊KO對手,衛冕成功。 pic.twitter.com/CRmAlJsOr6
名前 | 張志磊(ツァン・チレイ) |
生年月日 | 1983年5月2日 |
デビュー | 2014年8月8日 |
出身地 | 中国 |
身長 | 198cm |
リーチ | ?cm |
タイプ | 左ボクサー |
階級 | ヘビー級 (90.72キロ以上) |
左ストレートを武器とし、無敗のWBO世界ヘビー級暫定王座ジョージョイスを仕留めきった。アジア初のヘビー級王者についた素晴らしい逸材だ。
2023年9月、ジョージョイスとのダイレクトリマッチが行われた。第一戦目、ジョイスの怪我によるTKOという審判の判断に対しジョイス陣営は結果に不服だったようだ。そういった経緯もあり、この試合が再び組まれたが、1戦目を大きく越える劇的な結末となる。強烈な張志磊の右フックがジョイスを捕らえ、一撃で試合が終わった。誰もが納得する形で張志磊が終止符を打つ結果となった。彼の実力は間違いなく本物だ。
戦績
プロ戦績 29戦26勝(21KO)2敗1分
世界戦戦績 3戦2勝(2KO)1敗
※2024年3月8日時点
試合実績
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
1 | 2014年8月8日 | 〇 | 1R 0:17 | TKO | カーティス・リー・テイト | アメリカ合衆国 | プロデビュー |
2 | 2015年1月17日 | 〇 | 1R 1:10 | TKO | ペリー・フィリキンス | アメリカ合衆国 | |
3 | 2015年3月14日 | 〇 | 4R 終了 | 判定3-0 | エリック・ジョージ | アメリカ合衆国 | |
4 | 2015年6月6日 | 〇 | 4R 終了 | 判定3-0 | グレン・トーマス | アメリカ合衆国 | |
5 | 2015年8月15日 | 〇 | 6R 0:56 | TKO | デニス・ベンソン | アメリカ合衆国 | |
6 | 2015年11月21日 | 〇 | 4R 終了 | 判定3-0 | フアン・グード | アメリカ合衆国 | |
7 | 2016年2月20日 | 〇 | 1R 0:37 | TKO | デビット・コスワラ | インド | |
8 | 2016年3月26日 | 〇 | 3R 2:14 | TKO | タイリー・オルティス | アメリカ合衆国 | |
9 | 2016年5月13日 | 〇 | 1R 2:27 | TKO | ジョン・オー | アメリカ合衆国 | |
10 | 2016年6月11日 | 〇 | 2R 0:41 | TKO | テレル・ジャマル・ウッズ | アメリカ合衆国 | |
11 | 2016年7月22日 | 〇 | 6R 終了 | 判定3-0 | ロドニー・ヘルナンデス | アメリカ合衆国 | |
12 | 2016年9月30日 | 〇 | 1R 1:17 | TKO | ゴギタ・ゴルギラゼ | ジョージア | |
13 | 2016年12月10日 | 〇 | 2R 1:50 | TKO | ガレン・ブラウン | アメリカ合衆国 | |
14 | 2017年1月21日 | 〇 | 1R 2:58 | KO | ピーター・グラハム | オーストラリア | WBOオリエンタルヘビー級王座決定戦 |
15 | 2017年4月29日 | 〇 | 1R 2:03 | KO | マーク・ブラウン | アメリカ合衆国 | |
16 | 2017年5月26日 | 〇 | 1R 2:34 | TKO | カーティス・ハーパー | アメリカ合衆国 | |
17 | 2017年8月5日 | 〇 | 1R 2:43 | TKO | ニック・ギバス | アメリカ合衆国 | |
18 | 2017年9月23日 | 〇 | 1R 2:30 | TKO | バイロン・ポリー | アメリカ合衆国 | |
19 | 2018年7月20日 | 〇 | 1R 1:03 | KO | ユーゲン・ブッフミューラー | ドイツ | |
20 | 2018年9月28日 | 〇 | 3R 1:48 | TKO | ドン・ヘインズワース | アメリカ合衆国 | WBOオリエンタル防衛1 |
21 | 2019年11月30日 | 〇 | 10R 終了 | 判定3-0 | アンドリー・ルデンコ | ウクライナ | WBOオリエンタル防衛2 |
22 | 2020年11月7日 | 〇 | 4R 0:49 | KO | デビン・バルガス | アメリカ合衆国 | |
23 | 2021年2月27日 | △ | 10R 終了 | 判定0-1 | ジェリー・フォレスト | アメリカ合衆国 | |
24 | 2021年11月27日 | 〇 | 2R 2:10 | TKO | クレイグ・ルイス | アメリカ合衆国 | |
25 | 2022年5月7日 | 〇 | 1R 1:54 | KO | スコット・アレクサンダー | アメリカ合衆国 | |
26 | 2022年8月20日 | × | 12R 終了 | 判定0-3 | フィリップ・フルゴビッチ | クロアチア | |
27 | 2023年4月15日 | 〇 | 6R 1:23 | TKO | ジョー・ジョイス | イギリス | WBO世界ヘビー級タイトルマッチ |
28 | 2023年9月23日 | 〇 | 3R 3:07 | KO | ジョー・ジョイス | イギリス | WBO防衛1 |
29 | 2023年3月8日 | × | 12R 終了 | 判定0-2 | ジョセフ・パーカー | ニュージーランド | WBO陥落 |
ファイトスタイル・能力
張志磊はボクサータイプのサウスポースタイルだ。
198cmの大きな体格から思い切りのいいストレート攻撃を武器とする。時には慎重に、隙あらばとことん攻めるといった非常に繊細さなボクサーである。
オフェンス
彼のボクシングは、無駄打ちが少ない。慎重に相手を観察しつつ、勝利への糸口を探るといった賢さも感じられる。
上下の左ストレートが強力、それに加え相手が嫌がる姿勢を見せた途端に打ち出す左右のラッシュも強みだ。ジョイス2で見せた逆ワンツーの右フックはファンに大きな衝撃を与えたのではないだろうか。
巨体揃いのヘビー級のどんな相手でも一撃で沈められるパワーを備えているKOパンチャーだ。
右ジャブは、攻撃ではなく距離の調整のために打っている印象。相手を仕留めることを目的としておらず、あくまで距離の確保や牽制をするために打ち出していると考えられる。このポイントにも彼の慎重さが伺えるのではないだろうか。
ディフェンス
彼のディフェンスは必要最低限の守りという印象だ。バックステップとスウェー、やはりヘビー級という体格もあり、器用に大きな動作をおこなうことは少ない。
慎重に戦い距離間をコントロールしている意識はみられるが、相打ち覚悟でディフェンスが甘くなることもある。特にインファイターにはディフェンスが甘い。アッパー、フック系の攻撃をまともにもらうこともしばしば。
以上のことから、距離のコントロールは上手いが、ディフェンステクニック自体が高いとは言い難い選手だ。
ヘビー級主要選手
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