ボクシングファンの皆さん、こんにちは。2024年10月14日、東京・有明アリーナで行われるAmazonプライムプレゼンツライブボクシング10の一戦において、現WBC世界バンタム級チャンピオンの中谷潤人が挑戦者ペッチ・ソー・チットパッタナ(本名:タサナ・サラパット)(30=タイ)と対決する。この試合を前に、ペッチ・ソー・チットパッタナのプロボクシングキャリアやファイトスタイル、そしてこれまでの主な試合実績について詳しく紹介していこう。
プロフィール
🚨 OFICIAL 🚨
— ESPN KnockOut (@ESPNKnockOut) August 23, 2024
Junto Nakatani 🇯🇵 expondrá el Mundial 👑 WBC del peso gallo contra Tasana Salapat aka Petch CP Freshmart 🇹🇭 el 14 de octubre en Tokio #ESPNKnockOut pic.twitter.com/9DsAwc1ufI
リングネーム | ペッチ・ソー・チットパッタナ |
名前 | タサナ・サラパット |
生年月日 | 1993年11月20日 |
デビュー | 2011年3月31日 |
出身地 | タイ |
身長 | 169cm |
リーチ | 174cm |
タイプ | 左ボクサーファイター |
階級 | フライ級 (50.80キロ) スーパーフライ級 (52.16キロ) バンタム級 (53.52キロ) |
実績 | OPBF東洋太平洋バンタム級シルバー王座 WBCフライ級ユース王座 WBCユーススーパーフライ級シルバー暫定王座 WBCユースバンタム級シルバー王座 WBCアジア(ABCO)バンタム級シルバー王座 WBCアジア(ABCO)コンチネンタルバンタム級王座 WBCアジア(ABCO)バンタム級王座 |
ペッチ・ソー・チットパッタナの本名はタサナ・サラパット。タイのバンタム級で名を馳せているボクサーで、プロ戦績は76勝(53KO)1敗という驚異的な数字を誇る。ペッチはその名の通り、「ペッチ」(石のように固い)というリングネームを持ち、力強い打撃と高いスタミナで知られている。彼はタイのボクシング界における重要な存在であり、WBC世界バンタム級ランキングの1位としてその地位を確立している。
戦績
プロ戦績 77戦76勝(53KO)1敗
世界戦戦績 1戦1敗
※中谷潤人戦前の戦績
ペッチ・ソー・チットパッタナのプロ戦績は、76勝(53KO)1敗である。この成績は、彼の戦闘スタイルとリング上での卓越した技術を物語っている。2018年12月にWBC世界バンタム級暫定王座戦で判定負けを喫しているが、それでもペッチはその実力を証明し続け、多くのファンに強い印象を与えた。
試合実績
ペッチの主な試合実績には、2018年12月の井上拓真とのWBC世界バンタム級暫定王座決定戦が挙げられる。
この試合では、ペッチは積極的に前に出てプレッシャーをかけ続けたが、井上の冷静な対応に苦しめられた。カウンターをコツコツと重ねてくる井上に対し、ペッチは接近戦で攻め込もうとしたものの、ガードが甘くなる場面が多く、その隙を狙われてボディからのフックやアッパーを何度も被弾してしまった。最終的に試合を分けたのは、ディフェンスの差だった。井上の堅実な守備と的確なカウンターにペッチは押し込まれ、試合の流れを掴みきれずに終わった。井上の圧倒的なパフォーマンスにより判定負けとなったが、ペッチの積極的な戦いぶりは高く評価された。また、ペッチはプロ戦績の中で数多くのKO勝利を収めており、特に53KOという数字は彼の強力な打撃力を示している。
ファイトスタイル・能力
ペッチはサウスポースタイルのボクサーファイターで、攻撃的な戦い方を得意とする選手だ。彼は前に出て攻め続けるオフェンス重視のスタイルを持ち、KO率の高さからも分かるように、相手を仕留めるセンスに優れている。試合では前傾姿勢を保ちながら、強力なフックやアッパーを次々と放ち、遠い距離からでも腰を使った左ストレートで伸びのあるパンチを繰り出すのが特徴だ。特に、接近戦では左右のフックやアッパーなど角度のある攻撃で相手にプレッシャーをかけ、打ち合いを好むことからも近距離での戦いを得意としている。
オフェンス
ペッチはアグレッシブで力強いファイターだ。ストレートはスピードこそ控えめだが、伸びがあり、ヒットすれば確実に相手にダメージを与える威力を持つ。接近戦では、左右のフックとアッパーを織り交ぜたコンビネーションで上下に打ち分け、ガードの隙を狙って一撃を放つ。この連携で数々のKOを積み重ねてきた。
ただし、攻撃のパターンが単調になりがちで、相手に強打を見切られるリスクがあるのも事実だ。サイドへの動きが少ないため、真正面から圧力をかけ続けるスタイルがスタミナを消耗させ、被弾のリスクを高めてしまう場面も見られる。
ディフェンス
ペッチはオフェンス重視のスタイルが際立つ一方で、ディフェンスにはやや不安が残る。彼は主にスウェーやダッキングで相手の攻撃をかわすタイプで、ガードを固めたり、ステップバックで距離を取るディフェンスはあまり見られない。距離で攻撃を外すのではなく、ボディとヘッドの動きで対処するスタイルが特徴だ。
そのため、近距離での攻防では被弾を覚悟で攻め込むことが多く、相手のパンチを多くもらってしまう場面も目立つ。
井上拓真とのディフェンスの差
井上拓真との試合では、ペッチは積極的に前に出てプレッシャーをかけ続けたが、その攻撃に対し井上は冷静にカウンターを合わせ、コツコツと有効打を重ねてきた。至近距離ではペッチのガードが空く場面が多く、そこを狙われてボディからのフックやアッパーを何度も被弾。結果的に、試合を分けたのは明らかなディフェンスの差であり、ペッチは井上の堅実な守備と的確なカウンターに苦しめられ、優勢を奪われた形となった。
スタミナ
ペッチは攻撃的なスタイルで常に圧力をかけ続けるが、その戦術は相当な体力を消耗する。しかし、ペッチはそのハードな戦い方を12ラウンドにわたって維持できる驚異的なスタミナを持っている。彼の持久力は並外れており、試合の最後まで途切れることなく圧力をかけ続ける力は、相手にとって計り知れない脅威となる。ペッチの圧倒的な体力と持続力は、彼の攻撃的なスタイルを支える重要な要素であり、戦いの全てのラウンドで相手を制圧するための大きな武器となっている。
中谷潤人戦のみどころ
中谷の右ジャブと左カウンターがカギ
この試合では、中谷潤人の右ジャブと左ストレートのカウンターが勝敗を分ける重要なポイントとなる。ペッチは積極的に前に出て攻め続けるスタイルだが、その勢いを制するために、中谷の正確な右ジャブが重要な役割を果たすだろう。右ジャブで距離をコントロールしながら、タイミングを見計らった左ストレートのカウンターで、ペッチの攻撃を封じ込める展開が予想される。
特にペッチが前のめりになって攻め込んでくる場面では、中谷の左ストレートが相手にとって大きな脅威となる。このカウンターを効果的に織り交ぜることで、ペッチの攻撃を逆手に取り、中谷が主導権を握る展開が期待される。
ディフェンスは明らかに中谷優勢
ディフェンステクニックに関しては、中谷が明らかに優勢だ。ペッチは相手攻撃に対するディフェンスの精度の低さが指摘されており、中谷の精緻なディフェンス技術が試合を優位に進める鍵となる。ペッチが積極的に前に出てくる場面で、中谷がどのように対応し、彼の攻撃を無力化するかが重要な見どころとなるだろう。
サウスポー対策と位置取りの重要性
中谷はサウスポー対策が求められる。これまでオーソドックスの相手に対しては、フィジカルを活かして相手の外側を取ることで優勢に試合を進めてきた。しかし、ペッチがサウスポーであるため、位置取りが難しくなり、両者ともに接近しやすいポジションが生まれる可能性がある。この状況下で中谷がどのような攻め方を見せるのかが注目される。
ペッチの左ストレートに注意
ペッチの左ストレートには特に注意が必要だ。ペッチの左ストレートは伸びがあり、威力が高いため、これをしっかり防ぐことが試合の鍵となる。中谷がペッチの左ストレートをどう対策し、効果的に対応するかが、試合の行方を左右する重要なポイントとなるだろう。
早期KO決着となるか
中谷潤人とペッチの試合では、早期KO決着が大いに期待される。中谷がバンタム級に上げてからの試合はいずれも圧倒的な力の差で打ち勝ち、早いラウンドで試合を終えている。特に前戦のアストロラビオ戦では、1ラウンドのボディ攻撃一発で試合を決めるという衝撃的なスピード決着を見せた。今回のペッチも積極的に前に出るファイターであるため、試合展開が早まる可能性が高く、前戦同様に早期ラウンドでの決着となるシナリオが考えられる。
中谷潤人のバンタム級
試合の記事はコチラ↓
アレハンドロ・サンティアゴ vs 中谷潤人 試合結果【圧巻の3階級制覇】プライムボクシング7
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