アンジェロ・レオ選手の戦績と強さ分析【ボクサー紹介】

ボクサー強さ解説
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世界中に名だたる実力者たちがひしめくフェザー級。その中で今、最も注目すべき男がいる。アンジェロ・レオだ。

これまで着実にキャリアを積み重ね、いくつもの試練を乗り越えたレオは、誰もが認める実力者へと成長を遂げた。スピード、テクニック、タフネス、そして何より勝負強さを兼ね備えた総合力の高いファイター。派手なパフォーマンスこそないが、戦うたびに確実に相手を追い詰め、勝利を手繰り寄せるそのスタイルは、まさに本物である。

この記事では、アンジェロ・レオのプロフィールから戦績、これまでの主な試合実績、さらに彼の独自のファイトスタイルまで、徹底的に紹介していく。

プロフィール

名前アンジェロ・レオ
生年月日1994年5月15日
デビュー2012年11月17日
出身地アメリカ合衆国
身長168cm
リーチ174cm
タイプ右ボクサーファイター
階級スーパーバンタム級 (55.34キロ)
フェザー級 (57.15キロ)
実績世界2階級制覇

レオのニックネーム「エル・チニート」は、スペイン語で「小さな中国人」を意味する。これは、彼の曾祖父が中国からメキシコに移住した中国系移民だったことに由来している。そのため、顔立ちや雰囲気にもアジア系の血を感じさせる独特な魅力を持っている。

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戦績

プロ戦績  26戦25勝(12KO)1敗
世界戦戦績 4戦3勝(2KO)1
※2024年8月10日時点

唯一の敗北は、当時無敗だったスティーブン・フルトンに対するもの。その後、負けを引きずることなく圧倒的なパフォーマンスを見せ続け、世界王者へと返り咲いている。

さらに、過去にはWBO世界スーパーバンタム級王者にも輝いており、現在はIBF世界フェザー級チャンピオンとして君臨している。

まさに二階級制覇を達成している生粋のチャンピオンだ。

試合実績

日付勝敗時間内容対戦相手国籍備考
12012年11月17日4R判定2-0ヘスス・ザヴィア・パチェコアメリカ合衆国プロデビュー戦
22013年1月19日4R判定3-0フリオ・ゴメスアメリカ合衆国 
32013年9月6日4R判定2-0ブライアン・ガルシアアメリカ合衆国 
42014年1月25日1R 0:48KOマイケル・ジェイムズ・ヘレーラアメリカ合衆国 
52014年5月10日3R 0:58KOジェームズ・ピアーアメリカ合衆国 
62015年5月9日2R 1:14TKOガブリエル・ブラクストンアメリカ合衆国 
72015年8月15日6R判定3-0スティーブン・マッキンタイアアメリカ合衆国 
82016年3月5日4R 2:59KOヘスス・レイジェスメキシコ 
92016年5月14日2R 0:50KOイヴァン・チャベラ・レセンディスメキシコ 
102016年8月13日3R 1:47KOホルへ・ルイス・ファルコンメキシコ 
112017年11月18日4R 2:04KOバシリオ・ニエベスドミニカ共和国 
122018年1月27日6R判定3-0ジョナサン・アギュラーメキシコ 
132018年8月3日8R判定3-0シャロン・カーターアメリカ合衆国 
142018年10月27日1R 1:37KOグレン・ポラスフィリピン 
152018年12月7日8R判定3-0エリック・ルイスアメリカ合衆国 
162019年2月9日8R判定3-0アルバート・トーレスアメリカ合衆国 
172019年4月5日10R判定3-0ニール・ジョン・タバナオフィリピン 
182019年6月28日10R判定3-0マーク・ジョン・ヤップフィリピン 
192019年12月28日11R 1:12TKOセサール・フアレスメキシコNABO北米スーパーバンタム級王座決定戦
202020年8月1日12R判定3-0トラマイン・ウィリアムズアメリカ合衆国WBO世界スーパーバンタム級王座決定戦
212021年1月23日×12R判定0-3スティーブン・フルトンアメリカ合衆国WBO陥落
222021年6月19日10R判定2-0アーロン・アラメダメキシコ 
232023年11月1日9R 1:59TKOニコラス・ポランコドミニカ共和国 
242024年1月31日3R 2:27KOマイク・プラニアフィリピンWBAコンチネンタルアメリカスフェザー級王座決定戦
252024年4月10日10R判定3-0エドゥアルド・バエスメキシコWBAコンチネンタルアメリカス防衛1
262024年8月10日10R 1:16KOルイス・アルベルト・ロペスメキシコIBF世界フェザー級タイトルマッチ
272025年5月24日試合前亀田和毅(TMK)日本IBF世界フェザー級タイトルマッチ

トレメイン・ウィリアムズ(2020年)

この試合でアンジェロ・レオは、初の世界タイトル(WBOスーパーバンタム級)を獲得した。ハイペースで試合を支配し、判定勝利。圧倒的なフットワークと接近戦でのボディ打ちを武器に勝利した。

スティーブン・フルトン(2021年)

惜しくも敗北した試合だが、レベルの高い攻防を繰り広げた。フルトンのテクニックに苦しめられながらも、最後まで手を止めなかったハートの強さは、多くのファンに強烈な印象を残した。

ルイス・アルベルト・ロペス(2024年)

この試合こそがアンジェロ・レオの真価を証明した一戦だ。下馬評ではロペス有利だったが、レオは圧倒的なボディワークと鋭いカウンターでロペスを攻略。強烈な左フックでKO勝利を飾った瞬間は、全世界のボクシングファンを驚かせた。

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ファイトスタイル・能力

アンジェロ・レオのファイトスタイルは、一言で言うなら「超基本に忠実な圧力型ファイター」である。無駄な動きが一切なく、常にガードを高く保ち、着実にポイントを重ねながら相手を削っていく

リーチが長いことを活かしたアウトボクシングもできるが、本人は接近戦を好むタイプだ。
試合展開によって柔軟に戦術を切り替えられるのが、彼の大きな武器である。

さらに特筆すべきはそのタフネスだ。これまで一度もKO負けがなく、どんな強打にも耐える「鉄のアゴ」を持つ。

オフェンス

アンジェロ・レオの攻撃スタイルは、非常に計算されたものだ。

無駄な打ち合いを避け、基本的にはジャブを起点にリズムを作り、相手の動きを見極めながら徐々にプレッシャーをかけていく。

単発のパンチよりもコンビネーションを重視し、特にボディへの連打は彼の代名詞とも言えるだろう。

相手のガードが上がった瞬間を見逃さず、すかさずボディを叩き、そこから顔面へのカウンターにつなげる流れは実にスムーズだ。

また、リードハンドで軽くタッチしながら相手の反応を引き出し、その隙をつくセンスにも長けている。一撃必殺のパンチ力こそ特筆すべきものではないが、確実にダメージを蓄積させる職人のような攻撃スタイルが、試合後半に効いてくる。強引に倒しにいくのではなく、あくまで相手を崩すプロセスを重視する慎重さも、彼の持ち味のひとつだ。

ディフェンス

一方で、防御面においてもアンジェロ・レオは非常に高い完成度を誇っている。

基本はハイガードを保ちつつ、細かなステップワークで距離を微調整し、相手のパンチを外す。ブロッキングとスウェーバックを使い分けるディフェンス技術も卓越しており、打たれ強さに頼るのではなく、まず被弾自体を避ける意識が徹底されている。

特に印象的なのは、相手が連打を仕掛けた際の対応力であり、慌てずにガードを固めたまま角度を変え、打たせてから隙を突く冷静さが際立つ。クリンチも上手く、危険な場面では一旦組みついて流れを断ち切る判断力も持ち合わせている。

つまり、レオの防御は単なる守りではなく、次の攻撃につなげるための“待ちの美学”が体現されているのだ。ミスを最小限に抑えながら、着実に勝機をうかがうそのスタイルは、トップレベルの舞台でも十分通用する堅牢さを備えている。

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まとめ

アンジェロ・レオは、スピード、パワー、耐久性、ボクシングIQ、すべての面でバランスが取れたトップファイターだ。今後フェザー級をさらに盛り上げる存在となることは間違いない。

「冷静沈着なファイター」「堅牢なディフェンス」「鋭いカウンター」という武器を持つレオは、これからのボクシング界でますます注目される存在となるだろう。

次なる防衛戦やビッグマッチにもぜひ注目してほしい。ボクシングファンはもちろん、ライト層にもぜひ押さえておいてほしい選手である。

本記事は、以上になります。本サイトでは、他にも格闘技に関する記事をたくさんアップしています。少しでも興味をお持ちの方は、ぜひ他の記事もご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。