本記事では、4月22日(日本時間4月23日12:00)に予定されるライト級12回戦ガーボンタデービス対ライアンガルシアについて、それぞれのファイトスタイルをご紹介し、そのあとに試合のレビューをしていきます。
それではよろしくお願いします。
ガーボンタデービス選手について
ガーボンタデービス選手は、左のボクサーファイターです。
対戦者の動きを読み、攻撃や防御のスキを瞬時に見極めタイミングをズラしたパンチを打ち込み相手を圧倒してしまいます。
爆発的な攻撃力を兼ね備えつつも、試合中は冷静に相手をよく観察しパンチを丁寧に見切ります。
ノーモーションからの飛びついたストレートや相手の踏み込みに合わせたカウンター攻撃、角度のついた左アッパー、スイング軌道の右フックなど、戦術が多彩であり、非常に美しいボクシングをする選手です。
ライアンガルシア選手について
ライアンガルシア選手は右のボクサーファイターです。
スタイルは、オーソドックスタイプで、非常にまとまりのある基本的なボクシングをします。
彼の強みとして、なんといっても右フックと左フック、左ストレートのコンビネーションパンチがとても強力です。
リーチを活かして、距離をおいた状態から一気に踏み込み、右フックと左フックを打ち、相手を沈めにかかります。当たれば一発で終わらせるパワーを持っていますので、フック系のパンチは特に危険です。
しかし、ガルシア選手は大きなオーバーハンドでパンチを打つことが多く、コンビネーションを打っているときはガードが甘くなってしまう事があり、防御技術に関しては、あまり高くない印象を持ちます。
それでは、ここから試合についてレビューしていきます。
試合展開
公式の試合ハイライトを参考に載せておきますので、ぜひご覧ください。
非常に緊迫する試合でした。
まず、試合が動いたのは2ラウンド目、序盤ガルシア選手が積極的にジャブとフックを打ち出していき、デービス選手は、距離感が掴めず何度かクリンチを仕掛けます。
そのクリンチで、動揺していると感じたのか、ガルシア選手が少し強引にフックのコンビネーションを打ち出し、攻めていきました。
試合のターニングポイントは、ガルシア選手のこのコンビネーションの際のガードのスキになりました。
ガルシア選手は、コンビネーションを速いテンポで打ちますが、その際かなりオーバーハンドとなり、ガードにスキができてしまいがちな部分が見受けられます。
そこをデービス選手は見逃しませんでした。
ガルシア選手のフックを交わし、見事に右カウンター攻撃を合わせダウンを奪いました。
序盤ガルシア選手優勢に見えた展開から、このワンパンチで一気に状況をひっくり返しました。
そして、7ラウンド目に劇的な幕切れとなりました。
やはり、デービス選手はガルシア選手のパンチの打ち終わりを狙っていたようです。
少しお互いがパンチを出さず睨み合うシーンもありましたが、
結局最後の場面もガルシア選手から攻撃を仕掛けてしまいました。
ガルシア選手がフックを強振し、デービス選手は、余裕でダッキング、重心を下げたまま相手と距離を詰めます。
そして、ガルシア選手が距離を離そうと下がりながら左フックに続くコンビネーションを強引に打ちにいったその時でした。
デービス選手の右ボディがガルシア選手のレバーに刺さり、苦しい表情を見せながら少し耐えていましたが、我慢できず膝をつき、ダウンを取られました。
立ち上がってくれれば良かったのですが、そのまま10カウントとなり試合終了です。
ガーボンタデービス選手の7ラウンドTKO勝ちとなりました。
感想
試合自体は非常に面白かったですが、もう少しガルシア選手に頑張ってほしかったというのが正直なところです。
最後のシーンで、レフェリーの10カウントが少し速いようにも見えましたが、ボディでダメージを食らいそのままカウントアウトで終わってしまうというのは少し期待外れな終わり方だと思ってしまいました。
しかし、この試合を通して、やはりライト級はガーボンタデービス選手の階級だなと実感しました。
間合いの取り方、戦略、ディフェンス技術、そして相手を沈めた強烈なパンチ力、どこをとってもやはりスーパースターだと思わせてくれました。
今後、ロマチェンコ対ヘイニーのビッグマッチが予定されていますので、ライト級は今後も非常に楽しみです。
もしかすると、その勝者とガーボンタデービス選手が試合することも可能性としては十分にあると思います。
果たして今後、ガーボンタデービスを敗る選手が現れるのか乞うご期待です。
最後までご覧いただきありがとうございました。